「自主性のある子ども」に育てたいなら…机に向かって勉強することを「歯磨きくらい自然な習慣」にする方法
机に向かうことが、歯みがきくらい自然な「習慣」として身につくと親子ともに楽
つるの:子どもたちには、幼児期からKUMONを受けさせていたので(次男の絢斗は受講中)、「その日の分のプリントを済ませたら、ゲームをするなり、テレビを見るなり、自分の時間を自由に過ごしていい」という約束をしていました。もちろんそれ以外に、学校の宿題がある時には、ママから「宿題はやったの?」と声がかかる場合がありますけれどね。 何も言われなくても、「自分の時間」を捻出するために課題を先に済ますことが「習慣」になっていったんだと思います。きょうだいがいると、上の子どもがしていることは、下の子どもたちもあたりまえのようにするんですよね。だから、いつしか気がつくと、みんながリビングのテーブルに並んで、それぞれの課題や宿題を取り組む様になっていったんです。
ミイラ取りがミイラに?
つるの:でも、長男が中学受験期に「塾に行きたくない」「勉強したくない」と言い出した時には、どうしたものかと悩みました。 やみくもに「受験するなら塾に行って勉強しなくちゃだめだろう」と勉強してこなかった僕が言うのも違うと思い、「そんなに行きたくない塾ってどんなとこ? 受験勉強ってどこがイヤなの? パパが身をもって体験してみるよ!」と、僕が塾に通ってみたんです。まあ、普通のパパがすることではないですけれどね(笑)。 そうしたら、地理も歴史もすごくおもしろくて、僕自身が勉強にはまっちゃったんです。すごくいい意味で、ミイラ取りがミイラになる感じ? そして、「何がイヤなの? 勉強、すごく楽しいじゃん」って、教科書や問題集を広げる僕の姿に影響を受けたかどうかは分かりませんが、長男も無事受験を乗り切ることができました。 そんな長男も、高校1年からカナダへ留学をして成人を迎えましたが、まだまだ学びたいことがあるらしく、日本に帰ってくる気配がありません。 まーや:次女のおとさんも、自らの希望で中学生からカナダに留学をされたと伺っています。親として不安や心配はありませんでしたか? つるの:たまたま長男の留学先の近くに学校が見つかったので、安心感はありました。でも基本は「心配より信頼」だと思っているので、子どもの意思を尊重して信じ、親として「がんばれ、大丈夫だよ!」と、見守るだけです。それと、次女の場合は日常会話が困らないレベルで英語が話せていたので、長男のときよりも不安材料が少ないくらいでした。 まーや:サラッと言われましたが、特別な英語教育をされたのでしょうか。 つるの:以前にもこの連載でお話しをしたのですが、次女の場合は特殊でして(笑)。次女が2歳になったときに保育園を探したのですが、当時は保育園の数も少なく、どこにも入ることができずに待機児童となってしまいました。そんな時に、近所に自宅で英語教育をしてくれる「プリスクール」を見つけ、奥さんと僕とで話し合って「家にひとりくらい、英語が話せる子がいても楽しいよね」と、通わせてみることにしたんです。 そのプリスクールは、先生が自宅で開いているところだったので、とてもアットホームな雰囲気で、「学童クラブ」のように、いろいろな年齢の子どもが出入りするようなところでした。入園は半分“おためし”感があったのですが、娘がとても楽しそうに通いだしたので「合っているみたい」と安心しました。 そこからが、子どもの適応能力に驚かされるところ! 僕も奥さんも英語が話せるわけではないので、娘はプリスクールでは英語で会話をして、家に帰ってくると日本語という生活……といっても、まだまだその日本語も不完全な年齢でしたけれど、ある朝突然「グッモーニン、ダディ」なんて言われてびっくり! ご近所のプリスクールと自宅を往復している間に“バイリンガル”になっていったんです(笑)。 まーや:それは驚きです。やはり幼児期からの語学スタートは有効なのでしょうね。