鈴木 福が芸歴19年目に辿りついた「俳優業は、キモい」という“感覚”「変だと思うけど、誇りでもある」
お金、世間的な評価、フォロワー数……それよりも大切なこと
――どのようなケースでも、意見は両面あるものですもんね。批判もあれば、肯定も当然あるので。 そうなんですよね。僕がやっていることを少しでも面白いなと思って、「いいですね」と言ってくれたり、仕事に繋げてくれる人もいてくれるから。僕が本当に思っていること、意図していることをわかってくれる、そこにきちんと目を向けてくれる人がいることを知っているので、本当に感謝しています。 誰のために頑張るのか、という話だと、まずは自分のため。その次に、周りにいる身近な人、応援してくれるファンの人たち、そしてその先……という風に考えているんです。肯定的な目で僕を見てくれる人が近くにいて、否定的な目で僕を見る人はもう少し遠くにいるというか。まずはより近い人から大事にして、いずれは(肯定的でも否定的でもない)「そのほか」の、僕を別にどうも思ってない人も、なるべく僕のファンに引きずり込めるように頑張っていけたらいいんじゃないかなと思っています。 ――著書には「“ありがとう”という現場でいただく言葉が力になる」ともありました。スタッフさんの些細な一言も、原動力になっているということですよね。 もちろん見てくださる人たちに対して頑張らなきゃいけないんですけど、それ以上に、そもそもその番組や作品を作り上げている人たちが僕を呼んでくれているんですよね。その人たちが「良かったよ」と言ってくれたら、やっぱりすごくモチベーションになります。 ――明確な理想みたいなものは、今持っていたりしますか? すべてが鮮明に見えているわけではないですけど、今の自分がこれくらい(両手を少し広げたくらい)だとしたら、先々はこれくらい(両手を目いっぱい広げたくらい)になっているつもりではいます。それは別にお金を稼ぐとか、世間的な評価がほしいとか、フォロワー数がたくさん、とかそういうのじゃなくて、自分の満足度的な指数でもあると思います。