安藤なつさん「介護、こんな楽しい仕事はない」20代から経験、職員に助言 岐阜・池田町で講演
20代から介護職を経験し、介護福祉士の資格も持つ、お笑いコンビ「メイプル超合金」の安藤なつさん(43)を招いた講演会が、岐阜県池田町白鳥のサンビレッジ国際医療福祉専門学校で開かれた。安藤さんは介護の魅力を「利用者と一緒に日々を過ごし、できないことを少しずつクリアする達成感がある。こんなに楽しい仕事はない」と笑顔で語った。 講演会は、介護施設や事業所で働く職員のスキルアップを目的にした県介護人材キャリアパス支援事業の一環で、同校が主催。約200人が訪れた。 安藤さんは幼少期に、叔父が運営する介護施設で出会った脳性まひや認知症の人との交流や、中学生の時に試行錯誤を重ねた結果、高齢の女性がパジャマを着替えてくれた経験を紹介。「自分のことを認識してくれたのか、こつをつかんだのか分からないが、とてもうれしかった。介護を仕事として意識した」と振り返り、「利用者がリハビリを通して少しずつできるようになったり、ここまではできたと思えたりすることや、その人の人生や背景が垣間見えるのがやりがい」と語った。 来場者からの「スタッフ同士の人間関係」や「メンタルの切り替え」などの質問に答える場面もあった。「介護は『大変そう』『つらい』などのマイナスイメージはある。休みを取りながら、自分を俯瞰(ふかん)して見ることも大切」とした上で、「無理せず、自分の中で楽しいと思えることを見つけて取り組んでもらえたら」と助言した。 (湯浅裕作)
岐阜新聞社