マイクロソフト、諜報機関向けのAIを極秘に開発していた(海外)
マイクロソフトがアメリカの諜報機関専用のAIモデルを極秘に開発したとブルームバーグが報じた。 GPT-4をベースにした「エアギャップ型」でインターネットに接続しない。 これは諜報機関がAIを使って効率的なデータ処理を行う幅広い取り組みの一環だ。 マイクロソフトは、インターネットに接続しない秘密のAIモデルをアメリカの諜報機関のために作った。 戦略ミッション・技術最高責任者であるウィリアム・チャペル(William Chappell)は、このモデルの開発に18カ月をかけており、エアギャップ型(外部から隔離されている)であることからセキュアで、アメリカ政府のみがアクセス可能であるとブルームバーグに語った。 チャペルは、GTP-4をベースにしたそのモデルが現在稼働しており、質問に答えることができて、コードも書けると語った。ファイルを読み込んで分析可能だが、機密情報がプラットフォーム上に出ないように学習することはできないという。そして、諜報機関による試験も認定もまだ受けていない。 2023年12月のCIAの発表では、前戦略部長のデニス・J・グリーソン(Dennis J. Gleeson)は次のように記述している。 「現在のチャットボットには知性がないがそれらは革新的でエキサイティングで、(インテリジェンスコミュニティの)グローバルのミッションをサポートするために、情報を収集して処理し、評価し、使用する情報の量や種類に可能性が感じられる」 彼は、AIは「大量のデータの相互作用をどのように考えるかについての戦略的転換」だと付け加えた。また、CIAのトランスナショナル・テクノロジー・ミッションセンターのアシスタントディレクターを務めるシータル・パテル(Sheetal Patel)は、4月の安全保障会議で「各国が諜報関連データにおける生成AIの取り込み」で競っており、アメリカが競争に勝つことを望んでいると述べたという。 アメリカの諜報機関は長い間、より効率的にデータを取り扱うためにAIを使用したいと考えてきた。諜報機関のトップとして活動する国家情報長官室は2019年、大量のデータを処理し、諜報活動の方法を根本的に変更するためにAIMイニシアチブを立ち上げた。 CIAはウェブサイトの求人情報部分で、AIの野望を実現させるために、AIスペシャリストの募集を行っている。その仕事にはデータプロセス処理などが含まれ、年収は最大17万2000ドル(約2600万円)だ。 マイクロソフトとCIAは、Business Insiderが通常の営業時間外に求めたコメントについて、すぐに返答しなかった。
Jyoti Mann