海外メディアは大坂なおみの逆転16強を絶賛「奇妙な対戦を生き延びる」「優勝と世界1位へ推し進む」
テニスの全豪オープンの女子シングルス3回戦が行われ、世界ランキング4位の大坂なおみ(21、日清食品)は、同27位の謝淑薇(シェ・シュウェイ、33、台湾)のロブショットなどを随所に使う多彩で精度の高いストロークに苦しみ、第1セットを先取されたが、「あきらめない。できるだけ大好きなグランドスラムの場所に長くいたい」と、強い執着心で第2セットを奪うと一気に逆転勝ちでベスト16進出を決めた。 全豪の公式サイトは「大坂が大きな恐怖を受けた後にシェを鈍らせる」との見出しを取り速報。グランドスラムの女子シングルスでは、現在8大会連続で、違う王者が誕生しているが、「その記録を止める針路の途上に残った」と、優勝の可能性を示唆した。 また「日本選手(の大坂)は精神的に敗北することを拒否し、迷ったときに打ちこむ勇気を持っていた。大坂はメジャー大会ではランキング20位以下の選手に過去20勝2敗の成績だった。27位のシェは、3敗目にならなかった」と説明。 さらに「このアジア人同士の対決は素晴らしい精神のもとでプレーが行われた。第3セットに4度のデュースがあったサービスゲームで大坂はシェのウィナーに対して拍手を送っていた。試合が終わると両選手はシェのやり方であいさつを交わして笑顔を見せていた」と称えた。 海外メディアも大坂の逆転勝利を大きく取り上げた。 豪州の地元紙のジ・エイジ紙は、「大坂が『奇妙な対戦』を生き延び、4回戦へたどり着く」との見出しを取り「大坂はラケットを叩き、腹を立て息を切らしたが、最終的には勝ってみせた。新たなグランドスラムタイトルと世界1位へ向けて自身を押し進めた」と報じた。 記事は「“くせ”のある台湾のベテラン選手、シェ・シュウェイを相手にした日本のスーパースター(の大坂)が3回戦で見せた良いところは、第4シードの選手として期待された支配的な力を示さなかったところだった」と、大坂が第1セットを奪われた試合展開を皮肉を込めて紹介。 「第1セットを5-7で落とした後、第2セットの第7ゲームでも0-40とされて大坂は破滅的な出口に目を向けた。だが、彼女は、そこから5ポイント連続でブレーク。連続で4ゲームを引き寄せて、第2セットを取り、そして彼女が『奇妙』と呼ぶテニスをする相手を消してしまった。シェは、最後の11ゲームで1ゲームしか取ることができなかった」と続けた。 最後に「大坂は自らが持っている運動能力、サーブ力、しなやかなフォアハンドに加えて逆境から苦しんで勝つことを学び、安堵していた」とまとめた。