【一挙プレビュー】J1は開幕から2戦連発の荒木が好調なFC東京と武藤が復帰した神戸が激突! J2は横浜FCが連勝スタートの山形をホームに迎える | Jリーグ
3月9日から3月10日にかけて開催されるJリーグの試合プレビューを一挙に紹介。J1リーグの9試合、J2リーグの10試合が各地で開催される。 ●【動画】FC東京 荒木遼太郎 & ヴィッセル神戸 井手口陽介 インタビュー
3月9日
14:00 FC町田ゼルビア vs 鹿島アントラーズ(J1) 町田は前節、名古屋グランパスを1-0で下し、記念すべきJ1初勝利。得意のロングスロー攻撃から先制点を奪うと、相手にほとんど決定機を与えず、試合をクローズした。三度オリジナル10と相対する今節は似た強みをもつチーム同士の一戦。昨季から積み上げてきた“黒田スタイル”で名門連破に挑む。 鹿島は終盤に追いつき、貴重な勝点1を獲得。開幕2試合を終え、連勝スタートのチームが不在となった中で、首位に立っている。この試合はランコ・ポポヴィッチ監督、MF佐野海舟にとって古巣対決。町田のロングスローに対するDF植田直通、DF関川郁万の両CBによるエアバトルも必見だ。 14:00 アルビレックス新潟 vs 名古屋グランパス(J1) 新潟はガンバ大阪に敗れ、開幕連勝とはならず。昨年8月以来の敗戦となった中、ホーム開幕戦で仕切り直しを図る。注目は前節、加入後初の先発出場を果たしたMF長谷川元希。伊藤涼太郎(現シント=トロイデン)を彷彿とさせる技巧派アタッカーは、初のホームでどんなプレーを見せるか。 名古屋はリーグ唯一の連敗スタート。この2試合はともに完封負けと攻撃面で課題を残したが、長谷川健太監督はどんな修正を施すか。それでも、FW山岸祐也が復帰し、加入後初出場を果たしたことは明るい話題。2年連続で2ケタ得点を記録している期待の新戦力はチームの窮地を救えるか。 14:00 ジュビロ磐田 vs 柏レイソル(J1) 磐田は川崎フロンターレとの壮絶な打ち合いを5-4で制し、J1復帰後初白星。FWジャーメイン良が4得点を奪い、勝利の立役者となった。昨季J2でチーム最多タイの9得点を挙げ、今季はエースナンバーの11番に変更。前節で自身のJ1キャリアハイを更新した28歳に今節も要注目だ。 柏はヴィッセル神戸に1-0で勝利。最終盤に追いつかれた開幕戦の課題を克服し、昨季王者から価値ある勝点3を手にした。拓殖大在学中のDF関根大輝もフル出場で勝利に貢献。1年前倒しでプロの世界に飛び込んだ右SBにはどこか、かつての酒井宏樹(現浦和)の姿を想起させる。 14:00 いわきFC vs 鹿児島ユナイテッドFC(J2) いわきは前節、劇的な形で追いつき勝点1を獲得。ラストプレーとなったFKから、最後はFW谷村海那がゴールネットを揺らした。ホーム連戦となる今節の注目選手はMF加瀬直輝。今季もスピード豊かな突破から数々の好機を創出しており、待望のJリーグ初ゴールへの予感が高まる。 対する鹿児島も前節はドラマチックな決着。90+2分にFW武星弥が決勝ゴールを撃ち抜き、J2復帰後初白星をつかんだ。一昨季のアウェイいわき戦では0-3で敗れ、目の前でJ2昇格とJ3優勝を決められる悔しさを味わった。開幕2試合でつかんだ自信を胸に2季越しの“雪辱”を果たしたい。 14:00 横浜FC vs モンテディオ山形(J2) 横浜FCは2試合連続のドロー。後半に獲得したPKも相手GKのファインセーブに阻まれ、最後までゴールが遠い結果となった。今節の相手は好スタートに成功した山形。かつてのチームメイトであるMFイサカ・ゼイン、MF坂本亘基ら強力なサイドアタッカーを抑え込み、今季初白星を手にできるか。 山形は2試合連続の逆転勝利。開始早々に先制を許したものの、15分間で3得点を挙げて前半のうちに試合をひっくり返した。2試合で6得点と攻撃陣の活躍が光るなかで、注目選手はGK後藤雅明。PKストップからチームに流れを呼び込んだ前節に続き、安定したセービングで開幕3連勝をもたらしたい。 14:00 ヴァンフォーレ甲府 vs 栃木SC(J2) 1点差で逃げ切った甲府は12年ぶりの開幕2連勝を達成。今節は昨年11月以来となる『JIT リサイクルインク スタジアム』でのホームゲームに臨む。過去2シーズン、栃木戦は4試合で1得点(1勝1分2敗)に終わった。2試合で7得点の攻撃力を引っ提げて、今季は違う姿を見せたいところだ。 対照的に栃木は2連敗と苦しいスタート。昨季までは堅守を強みとしていただけに、2試合連続の3失点という結果には不安が残る。浮上のきっかけをつかみたいところだが、期待が懸かるのはFW大島康樹。2ゴールの活躍で快勝を呼び込んだ昨季7月の対戦に続き、今回も自らのゴールでイヤな流れを変えたい。 14:00 徳島ヴォルティス vs ブラウブリッツ秋田(J2) 徳島は2018年以来となる開幕2連敗。前節はFW棚橋尭士のPKで先制したものの、終盤に逆転を許してしまった。注目はJ2通算200試合出場にあと1と迫ったMF西谷和希。秋田との対戦は過去4試合全てドローに終わっているが、節目の一戦で浮上のきっかけをもたらす活躍を期待したい。 2試合連続の無得点に終わった秋田も連敗スタート。開幕節同様に開始直後から押し込んだが、先に失点して苦しい展開を強いられた。ただ、6日のJリーグYBCルヴァンカップ初戦ではJ3の讃岐を撃破。中2日ではあるものの、リーグ戦初勝利を持ち帰って次節のホーム開幕戦へとつなげられるか。 15:00 サンフレッチェ広島 vs サガン鳥栖(J1) 広島はFW大橋祐紀がPKから2試合連続ゴールを記録。その後に追いつかれて連勝を逃したものの、期待のエース候補が早速存在感を示している。新スタジアム2試合目となる今節も開幕戦に続いてチケット完売。ミヒャエル・スキッベ監督の就任後負けなしと好相性の相手に勝点3奪取を狙う。 鳥栖は4得点のゴールラッシュで今季初勝利。FWマルセロ・ヒアン、FWヴィニシウス・アラウージョがそろって加入後初得点を決め、大勝に貢献した。今節はJ1屈指の強度を誇る相手のプレスをいかに攻略するかが焦点。就任3年目を迎えた川井健太監督の下、真価が問われるアウェイゲームだ。 15:00 アビスパ福岡 vs 湘南ベルマーレ(J1) 福岡は横浜F・マリノスに1-0と完封勝利。攻守で形を変える可変システムでJ1屈指の攻撃力を封じ、鬼門の地でクラブ史上初勝利をマークした。中でも、FW岩崎悠人は14km以上を走破するなど、豊富な運動量で大きく貢献。“禁断の移籍”で加わったアタッカーはすでにチームに不可欠な存在だ。 湘南はFW鈴木章斗の決勝ゴールで今季初勝利。前半にはGKとの1対1を逃したものの、ミスに動じず、ストライカーとしての仕事を全うしてみせた。2021年の高校選手権で得点王に輝き、2年目の昨季には公式戦10ゴール。順調なステップを踏んでいる20歳は今季のブレイク候補だ。 16:00 FC東京 vs ヴィッセル神戸(J1) FC東京は2試合連続の引き分け。ただ、ともに先制された試合に追いつく粘りを見せたことは今後につながる好材料だ。そして、MF荒木遼太郎は2試合3得点とすでにサポーターの心と鷲掴み。天職のトップ下で輝きを取り戻したパリ五輪世代のアタッカーはいまJ1で最も注目すべき選手の1人だ。 神戸は柏レイソルに敗れ、今季初黒星。ただ、FW武藤嘉紀が負傷から復帰したことは心強く、今節は移籍後初の“味スタ凱旋”を迎える。また、「PICK UP MATCH」となる今節は試合30分前からDAZNで拡大配信。ゲスト解説には神戸に過去5シーズン所属した田中順也さんが登場し、中継を盛り上げる。 16:00 川崎フロンターレ vs 京都サンガF.C.(J1) 川崎Fは3点ビハインドから追いつく粘りを見せたものの、90+7分に決勝ゴールを献上。ACLを含め、今季はホームで悔しい戦いが続いている。ただ、FWエリソンは出場4試合で5得点と爆発中。出場全試合でネットを揺らしているエースの活躍に、このホーム連戦は守備陣が応えるべき場面だ。 京都はCKから2得点を奪われ、ホーム開幕戦を飾れず。ただ、昨季自身初の2ケタ得点を達成し、チーム得点王に輝いたFW豊川雄太が今季初得点を奪ったことは収穫だ。昨季第32節の前回対戦ではFW原大智とのホットラインから2得点。初勝利へ、今節も抜け目のない23番に期待がかかる。 16:00 セレッソ大阪 vs 東京ヴェルディ(J1) C大阪は2試合続けてリードを守り切れず。それでも、偽SBのDF登里享平、アンカーのMF田中駿汰と新戦力がビルドアップで存在感を示すなど、内容面は上々だ。ただ、前節はFWレオ・セアラ、MFルーカス・フェルナンデスが負傷交代。初勝利に向けて、今節はチームの総合力が問われる。 東京Vも、この2戦は好内容が勝点3に結びついていない。開幕戦に続き、前節も終盤にPKを献上し、逃げ切り失敗。ただ、昨季J2最少失点の実績は伊達ではなく、城福浩監督の下で築いてきた堅守は16年ぶりのJ1でも十分に通用している。今節も先手を奪い、試合の主導権を握りたい。