採用活動で大誤算…!「ウソ」を見抜くのがほとんど不可能だといえる「履歴書の項目」
小池百合子氏、水原一平氏――著名人による経歴詐称が明るみになって世間を騒がせている。 【マンガ】メルカリで、利益がほとんどでない「300円出品」をする人の理由 経歴詐称は、ファンや支持者を裏切る行為とされ、最悪の場合、活動を終了せざるを得ない事態にまで追い込まれるのは想像にたやすい。ところが小池氏や水原氏は、そのグレーなバックグラウンドについてこれほどの事態になるまで、大きな問題にはならなかったのが実情だ。 経歴は我々の考える以上に実態を明らかにするのが難しく、逆を言えば詐称しても意外とバレないものなのだろうか。そこで今回は、鈴木淳也総合法律事務所の鈴木淳也弁護士に経歴詐称について解説していただいた(以下、「」内は鈴木氏のコメント)。 経歴詐称されやすい項目としては、学歴や職歴があげられる。日本では個人情報保護の観点から、大学や企業に在籍の有無を確認することはできない。しかし、これらの項目に関しては本人から書類を提出してもらう、という方法で外部からチェックをすることが可能となっている。 記事前編は「学歴詐称は意外とバレない…水原一平の『ウソ』がなかなか明かされなかった『納得の理由』」から。
業務内容や実績はブラックボックス化しやすい
一方で、具体的な業務内容や業績といった履歴書や職務経歴書などの書類からは見えない部分については、外部からのチェックは機能せず、ブラックボックス化しやすい。たとえ実態とはかけ離れた経歴だったとしても、確認する術がほとんどないのだとか。 「業務内容や実績を“盛る”といった手口は横行しておりますが、採用する側がその実績などの全てを真実か否か正確に調べるのには多大な労力と時間がかかるので、チェックすることが難しいのです。 そのため、近年は実力主義的な傾向も強くなってきていますので、面接での受け答え等から本人を信用し、きちんとしたチェックをしない企業も珍しくはありません。ただ、そのせいで採用した人物が雇用契約時に想定していた活躍をしてくれず、結果として採用が失敗に終わるというケースも枚挙にいとまがないのです」