大谷翔平は“打席で何を考えている”のか? 「睡眠不足」の告白も…米記者が見た“騒動あっても活躍する”納得の理由「野球の90%はメンタル」
水原氏スキャンダルも…なぜ動揺しない?
大谷は5月下旬、水原元通訳のスキャンダルなどで睡眠不足の時期があったと告白したことがあった。 だが「睡眠が足りなかったのが一番問題ではありましたけど、メンタルがプレーに影響するとは思っていない。しっかりとした技術さえあればどんなメンタルでも打てると思っているので、そことグラウンドでやるべきことというのは切り離してやりたい」とも話していた。 ミラー氏は2018年に『野球の90%はメンタル』という本をボブ・テュークスベリー氏と共著で出版している。テュークスベリー氏はヤンキースやカージナルスで活躍した元オールスター投手で、引退後はレッドソックス、ジャイアンツ、カブスで20年以上メンタルスキルのコーチを務めている専門家。共著者としてメンタル面に精通するミラー氏は、そんな大谷のメンタルをどう見ているのか。 「自分のやるべきことだけに集中し、何が起こっても動じず最高のパフォーマンスをするという点で、オオタニは素晴らしい仕事をしている。これは誰にでもできることではないし、誰もがそんな能力を備えているというわけでもない。スーパースターというものはスーパースターになるだけの理由があり、そんな能力を持っていることも理由の1つだ。2000年代初頭に絶頂期だったジャイアンツのバリー・ボンズは、ステロイド使用の疑惑が浮上していたがすべての雑音をシャットアウトしていた。四面楚歌の状態だったが、それでも本塁打記録を樹立し、MVPに輝いた。彼はパフォーマンスを上げるためにメンタルをコントロールできる希少な選手の1人だった」
「大谷は打席で何を考えている?」
テュークスベリー氏のメンタルスキル理論は例えばこうだ。選手のメンタルアプローチに影響を与えるものには「外的ノイズ」と「内的ノイズ」があり、それらがパフォーマンスをする上で問題になる。 「内的ノイズは選手が自分のパフォーマンスに対して持つ思考で、オオタニの場合なら『いいスイングができているかな? 』『自信を持って打席に入れているかな? 』『体調は万全かな? 』といったこと。外的ノイズは元通訳のスキャンダルもそうだがスタンドのファンの反応などもこれに含まれる。オオタニはこれまで常に外的ノイズをブロックすることに長けてきた。彼がどんな騒動にも動じず結果を出しているのはその能力が高いからであり、驚きはない」 メジャーではこの10年ほどで、メンタルスキルコーチを置く球団が急増したという。今では全球団にメンタルを専門にしたスタッフやコーチがおり、複数のスタッフを置いた専門部署を持つ球団もある。 「選手によってはメンタル的なサポートを敬遠する場合もあるが、最近は積極的にメンタルスキルを理解しようという選手が増えてきた。野球というのは常に不安と隣り合わせのスポーツだ。もし私が選手だとしたら、誰かに自分のポジションを奪われるかもしれないという焦燥感を常に抱えるだろうし、4打数無安打に終わった後はもう2度とヒットが打てないのではないかと不安になるだろう。メンタルスキルコーチは選手がもっと広い角度からものごとを考えられるようにサポートするカウンセラーのような存在だ」
【関連記事】
- 【「日本人選手採点」を読む】大谷翔平より高得点の“ある選手”…日本人メジャーを本音で採点…打ちまくる大谷翔平に“ある懸念”も指摘
- 【筋肉写真】「大谷さんの肉体美…Tシャツはち切れそう…」ムキムキすぎる腕と胸板! バスケ代表時代の超カッコいい真美子さん、ベッツ・由伸と親愛ハグや“仲間にツンツン”など【ショウヘイの愛される日々】も全部見る。
- 【必読】大谷翔平の“本当のスゴさ”は本塁打ではなく…監督とチームメイトが絶賛した“ただのヒット”を分析して判明した事実「あのプレーがなかったら…」
- 【人気】大谷翔平が発言「彼にはかなわない、負けたと思いました」青森にいた“怪物中学生”…なぜプロ野球を諦めたのか? 本人語る「大谷と初めて話した日」
- 【本音】水原一平の犯行に米メディア本音「我々は最悪のことをしていた」「バレロはどこに行った?」なぜ大谷翔平に厳しかったのか…一変の現地報道まとめ