ロッテ・荻野貴司「使ってもらったところで自分の役割を果たせれば」今季はスタメンだけでなく代打、代走、守備固めと様々な場面で出場
○ ロッテ 10 - 2 楽天 ● <10回戦・ZOZOマリン> 「なんとか追加点と思っていたので、いい結果になってくれた」。 6回の守備から途中出場していたロッテ・荻野貴司が26日の楽天戦、5-2の7回二死三塁で迎えたこの日最初の打席、弓削隼人が1ストライクから投じた外角のストレートを逆らわずにライト前に運ぶ貴重な追加点となる適時打を放った。 荻野は続く髙部瑛斗のセンターオーバーの当たりで一塁から俊足を飛ばして、一気にホームインした。 ◆ 途中出場での難しさ 故障で離脱したシーズンもありながら、長年レギュラーとして活躍してきた荻野は今季、開幕から一軍でプレーしているが、スタメン出場だけでなく、ベンチスタートという日も多い。今季はここまで42試合に出場しているが、スタメン出場は16試合。25日の楽天戦もレフトの守備から途中出場だった。 途中出場での準備面の難しさについて訊くと、「常に試合の流れを想定しながら、このタイミングで動いたら、良いかなというのを考えながらやっています」と明かした。 4月3日のソフトバンク戦では2-1の9回一死一、二塁という場面で、レフトの守備で途中出場し、ウォーカーのレフトへの痛烈な当たりを何事もなくキャッチし、2-2の12回二死一、二塁の第2打席、又吉克樹が投じた初球のスライダーを捉え、左中間を破る決勝の2点適時二塁打を放ったという日もあった。 途中出場という難しい役割の中、準備で大切にしていることについては「試合の展開を見ながらという感じですね」と教えてくれた。 ◆ 打撃 打撃面では4月6日の取材で「常に試行錯誤しながらやっている感じです」と話していたが、6月に入った現在も「良い時もあれば、悪い時もあるので、常に試行錯誤ということですね」と、日々結果を残すために模索している。 練習の中でのチェックポイントは「何個かありますが、やっぱりボールに対して逆らわずに打てているか確認していますね」とのこと。試合前の打撃練習では「バットができるだけ離れないように意識してやっています」とバットに重りをつけてティー打撃を行い、打撃投手が投げるボールに対しても、体を大きく使うためにバットを長く持って打つこともある。そうした日々の積み重ねが、25日のような適時打に繋がってくるのだ。 「使ってもらったところで自分の役割を果たせれば良いかなと思います」。今季はスタメン、代打、代走、守備固めと様々な場面で出場しているが、与られた役割を全うし、チームの勝利に貢献していく。 取材・文=岩下雄太
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