ヤクルトが中村悠平と新たに3年契約へ FA権行使せず残留決断の34歳捕手に最大限の誠意
ヤクルトが、中村悠平捕手(34)と新たに3年契約を結ぶ方針であることが15日、分かった。2022年から結んでいた3年契約が今季限りで終了。国内フリーエージェント(FA)権を保持していた正捕手に最大限の誠意を見せた。 中村はプロ16年目の今季、途中離脱がありながらも96試合に出場。捕手でプロ野球新記録となる1897守備機会無失策を記録し、日本野球機構(NPB)から連盟特別表彰を受賞した。リーグ3位の守備率・997をマークし、盗塁阻止率・467も同2位。首脳陣、投手陣からの信頼は厚く、リーグ5位に沈むチームを扇の要として支えた。 シーズン終了後、中村は残留を基本線としながらも国内FA権の行使に関して熟考してきた。「年齢を考えても最後のチャンスになるかもしれない。FA権を持つ捕手が多くて、自分の評価、価値を知る機会」と悩める思いもあったが「球団側の誠意をすごく感じた」と残留を決断。来季以降もスワローズでマスクを被り続ける。 来年6月に35歳を迎える中村との3年契約に、球団側の誠意が感じられる。これまで選手会長や主将を歴任し、長く正捕手として活躍。15、21、22年のリーグ優勝に貢献し、21年の日本シリーズではMVPを受賞して日本一に導いた。3年ぶりのV奪回に向け、背番号27の存在は必要不可欠。チームを引っ張る存在として、期待がかかる。