ヤクルト戦力外の嘉弥真新也が現役引退を決断 13年間のプロ野球生活にピリオド
今季限りでヤクルトを戦力外となっていた嘉弥真新也投手(34)が、現役引退を決断したことが15日、分かった。通算472試合に登板したレジェンド左腕が、13年間のプロ野球生活にピリオドを打つ。 【写真】阪神の梅野隆太郎と談笑する嘉弥真新也 「楽しかった13年間でした。体は元気ですが、1軍で活躍できるようなパフォーマンスが出せなかったら意味がない。決して一人ではここまで来られなかったので、家族には支えてもらい、本当に感謝しています」 沖縄・石垣市出身で、JX―ENEOS(現ENEOS)から2012年にドラフト5位でソフトバンクに入団。身長172センチと小柄ながら、サイドから鋭く曲がるスライダーを武器に活躍した。17年から6年連続で50試合以上に登板。4度のリーグ優勝と6度の日本一達成に貢献し「いろいろ経験させてもらい、成長させてもらいました。本当にいい思い出です」と振り返った。 23年限りでソフトバンクを戦力外となり、今季からヤクルトに入団。再起をかけた中で9試合の登板に終わり「期待して取ってもらったのに、思うような活躍ができずに申し訳ないという気持ちが一番強いです。何もできなかったのはきつかったです」と思いを吐露。それでも、スライダーの修正に励むなど熱心に野球と向き合う姿は若手の良きお手本だった。 「両チームでいい人たちに出会えたことは大きいですし、財産です」と嘉弥真。多くのファンを魅了した男が、そっとグラブを置く。 ■嘉弥真 新也(かやま・しんや) 1989(平成元)年11月23日生まれ、34歳。沖縄県出身。八重山農林高からビッグ開発ベースボールクラブ、JX―ENEOS(現ENEOS)を経て2012年ドラフト5位でソフトバンク入団。17年から6年連続で50試合以上に登板。18年に31試合連続無失点の球団タイ記録をつくった。24年にヤクルトに加入。19年のプレミア12日本代表。172センチ、72キロ。左投げ左打ち。