米企業を1270億円で買収 パナソニックコネクトがサプライチェーン強化
パナソニックコネクト子会社でソフト開発を手がける米ブルーヨンダーは29日、サプライチェーンネットワークサービスを提供する米One Network(ワン・ネットワーク)を買収したと発表した。買収額は約8億3900万ドル(約1270億円)。 買収契約では、ブルーヨンダーが100%取得し、2024年度第2四半期をめどに子会社化する。ワン・ネットワークは、複数の企業が同じプラットフォーム上で需要や供給、売買、物流、在庫などのデータをリアルタイムで共有し、可視化するサプライチェーンネットワークのデジタル化に取り組んでいる。顧客企業は大企業を中心に15万社に上る。 パナソニックコネクトは21年9月にブルーヨンダーを買収し、クラウド上でサプライチェーンを最適化するソフトウエアを強化してきた。ブルーヨンダーのクラウド事業の収益は買収後1.5倍の6.6億ドルに拡大したという。 29日に記者会見したパナソニックコネクトの樋口泰行CEOは「今回の買収は今までの投資とは異なる圧倒的なゲームチェンジャーになる」と強調。「サプライチェーンには複数企業がプロセスに関わるため最適化の難しさが増しているが、ワン・ネットワークがもたらす価値がこれを解決する。ブルーヨンダーの3000社以上の顧客と合わせ参加企業数は指数関数的に拡大するだろう」と期待を込めた。
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