【長崎】世界の核弾頭9583発レクナが発表
NCC長崎文化放送
長崎大学核兵器廃絶研究センター=RECNAは、現在、世界の現役の核弾頭の数を「9583発」と推計したポスターを公表しました。 【写真】世界の核弾頭9583発レクナが発表
RECNAは毎年6月、世界の研究機関などの研究を基に現存する核弾頭の「総数」を示すポスターを作成してきました。 「総数」は、ポスターを作り始めた2013年の1万7300発から今年の1万2120発と11年間で5180発減少しています。しかしRECNAは、ロシアのウクライナ侵攻などの世界情勢を踏まえ、「世界の今」を的確に表現するため、今年から現役の核弾頭の数をメインにしたポスターにリニューアルしました。 総数から「退役・解体待ち」の核弾頭を引き、いつでも使える核弾頭の数を明示しています。 ロシアは、現役核弾頭が増加に転じた2018年以降34発、0.8%増えて4380発。逆にアメリカは92発、2.4%減少し3708発。この2カ国が世界の全ての現役核弾頭の84%を保有しています。続いて中国が2018年以降260発、108%増えて500発。フランスは増減がなく290発。イギリスは10発、5%増え225発。インドは45発、36%増え170発。パキスタンは30発、21%増え170発。イスラエルは10発、13%増え90発。北朝鮮は35発、2倍以上の233%も増え50発。9カ国合わせて9583発を保有する推計です。 RECNA・中村桂子准教授: 「各国が今、とりわけ米ロが巨額のお金をかけて近代化を進めている中で、これまであった核兵器を弾頭の種類を統合して種類を少なくして更に新しいものを開発する動きがある。ですので弾頭数が減ったということは単純に国の戦力の削減、縮小に結びついているわけではない」 ポスターは日本語版のほか英語や韓国語版も作成し、全国の都道府県立図書館や国立大学、県内の小中学校などに配るほか、RECNAのWEBサイトからも見ることが出来ます。
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