<リベンジの春・’23センバツ>クラーク記念国際 選手紹介/3 /北海道
◇「ここぞ」臆さぬ強心臓 坂本劣陽左翼手(2年) 青森県出身。当初は別の高校へ進学して野球をしようと考えていたが、クラークの体験練習に行き、施設設備の良さに魅了された。佐々木達也部長(39)が選手一人一人に声をかける姿に「ここで野球を教わりたい」と思ったという。 強みは「ここぞのときの一発」。試合を決めるかもしれない局面で打席が回ってきても臆さない強心臓の持ち主だ。1年のときは真面目で失敗をひきずる性格だったという。しかし、失敗を気にせずにどんどんとチャレンジする仲間の姿を見て、自分も強気で野球をしようと決意した。 この冬、シニア時代の恩師に「センバツで活躍する」と誓ってきた。「本塁打を打ちたい。自分の打撃でチームを勝たせる」と意気込む。 ◇自慢の「足」攻守で躍動 安部政信中堅手(2年) チーム一の俊足を誇る。50メートルは6・1秒。得意のセーフティーバントは、相手の守備位置をよく観察し、三塁側ラインのギリギリに球を転がす。塁に出ると、盗塁でかき回す。昨秋の全道大会では6番を打つことが多かったが、直近の紅白戦では上位打線を任されることもある。守備でも足を生かし、中堅手として外野の広範囲をカバーする。 愛知県出身。「甲子園に一番近く野球に打ち込める環境だ」と考え、クラークへの進学を決めた。寮生活での徹底的な指導が自身を人間的に成長させてくれたという。「お世話になった監督や部長に恩返ししたい」と誓う。「甲子園はずっと目指してきた場所。そこでプレーすることは自分の財産になる。与えられた役割をしっかり果たす」と話した。 ◇相手投手、走りで翻弄 山田陽紫右翼手(1年) 東京都出身。兄2人、弟2人の5人兄弟の真ん中で育った。5人中4人が野球をする野球一家だ。幼少期から父親とキャッチボールをし、兄の試合も目を輝かせて観戦した。 兄の晴陽さんがクラークへ進学したことを機に、背中を追うように自身も入学。晴陽さんは2020年夏の北北海道独自大会でクラークが優勝したときのメンバーの一人だった。新型コロナウイルスの流行で優勝しても甲子園に行けなかった兄の姿に悔しさがあふれ出た。「兄の分まで」と心に決めた。 強みは俊足を生かした盗塁。相手投手を翻弄(ほんろう)する走りでチームを勝利に導く。意識するのは声を途切れることなく出し続けることだ。先輩に対しても遠慮はしない。「喉がかれるまで声を出して盛り上げたい」と意気込む。=つづく