海上運賃が急上昇、コロナ禍「混乱」想起させるペース-需給に逼迫感
フレイトスによれば、アジアから北欧へのコンテナ・スポット運賃も上がっており、先週は4882ドルと、1年前の3倍余りとなった。
フレイトスの調査責任者ジュダ・レビン氏は先週のリポートで、一部の輸送会社は6月分の値上げを発表しており、「短期的に状況が緩和されるとは考えていないことを意味している」と分析した。
恐怖と長い記憶も影響しているかもしれない。コロナ流行時には品不足を防ぐため、企業は需要を上回る規模の製品や部品を発注し、在庫を増やした。その後在庫は減少していた。
コンテナ運賃が高騰する中、米政府は中国からの輸入品への追加関税を発表。これも企業が今のうちに在庫を増やしておこうとする動きに拍車を掛ける可能性がある。
デジタル貨物輸送会社フレックスポートの創業者、ライアン・ピーターセン最高経営責任者(CEO)はX(旧ツイッター)への投稿で、「米国の新たな関税を懸念する企業は、発効前に輸入を前倒ししている」とした上で、「大きな要因だろう」と指摘した。
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原題:Trade Strains Boost Cargo Rates at Pace Recalling Covid ‘Chaos’(抜粋)
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Brendan Murray