渡辺満里奈さん「更年期」体の不調・不安・無気力、のりきり方
「体のあらゆる部分が乾燥したり、謎のせきや痛みにおそわれたり……年をとるって、体の“マイナーチェンジ”の繰り返しなんですね」
「こうでなきゃ」より自分の満足を優先
避けられないなら、なるべく心地よく、ほがらかに。「元来、楽観的」であるという渡辺さんは、前向きにとらえ、日々、できることを実践している。「少し前からメディカルアロマテラピーを勉強して、のどや鼻にいい香り、痛みがあるときにリラックスする香りなどを、対症療法として。体の内部の“冷え”には、ゆっくり半身浴。あとは、歌うことですね。’19年のデビュー30周年ライブに向けて久々にボーカルレッスンをしたんですが、全身を使って歌うのってアンチエイジングなんだ!と実感して。車の中で音楽をかけて思いっきり歌ったりしています」 そして、YouTubeのトレーニング動画を流しながらグループLINE通話で行う「宅トレ」も、毎日の日課に。 「コロナ禍でジムに行けなくなったころから、『じゃ、やる?』と声をかけ合って。ひとりだとなかなか続かないけれど、仲間がいるのがいいんですよね。孤独じゃないなって思えるのが」 共有すれば、乗り越えられる――それは、更年期の入口に教わったこと。だから、家族とも周囲とも、語り合う機会を絶やさないよう心がけている。 「自分ひとりで考えていたことを言葉にしてアウトプットした瞬間、『だからモヤモヤしてたんだ』とわかることもあるし、誰かからのレスポンスで気づくこともありますよね。だから、これからもどんどん発信して、女性ホルモンの砂漠を“緑化”していけたらな、と(笑)。年齢を重ねることって決してネガティブなことばかりじゃなくて、若いころより充実すること、楽しめることもたくさんあるじゃないですか。できれば若々しく、美しく、健やかでありたいけれど『こうでなきゃいけない!』ではなく、自分の満足を大事に……それを目ざして、みんなでシェアしながらのりきっていきたいと思うんです」
「ひとりで考えていたことも、言葉にして共有すれば“そうだったのか”と気づかされる。なにより、自分は孤独じゃないと実感できます」 渡辺満里奈 わたなべ まりな●’70年、東京都生まれ。’86年、「おニャン子クラブ」の一員として芸能活動を開始。解散後はタレントとしてテレビ、ラジオ出演や執筆活動などを行う。’05年に結婚、2児の母に。現在レギュラー出演する番組にTBS『ひるおび!』(毎週水曜)、ニッポン放送『オールナイトニッポン MUSIC10』(毎週木曜)がある。 撮影/TOWA ヘア&メイク・スタイリスト/三上津香沙 取材・原文/大谷道子 ※エクラ2024年7・8合併号掲載