アーセナルやユーヴェで活躍したGKシュチェスニー、34歳で現役引退「僕はこれからも大きな夢を見続ける」
ポーランド代表GKヴォイチェフ・シュチェスニーが27日、自身の公式Instagram(@wojciech.szczesny1)を通して、現役引退を発表した。 【画像】シュチェスニーの軌跡 2023-24シーズン限りで前所属先のユヴェントスを退団したシュチェスニー。現地イタリアのメディアを中心に、同シーズン限りでの現役引退の可能性が囁かれていたが、今回正式にスパイクを脱ぐことを公表した。 現役引退に際し、シュチェスニーは自身の公式Instagramにて、幼少期からプロ入り後まで多数の写真を投稿するとともに、次のように率直な思いを綴った。 「2006年6月、故郷のワルシャワを離れ、アーセナルに移籍した。フットボールで生きていくために。当時は、この決断が僕の生涯をかけた人生の旅の始まりになるとは思っていなかった。世界のビッグクラブでプレーし、母国を代表して84試合のピッチに立てるとも知らなかった。フットボールを仕事にするだけでなく、フットボールが僕の人生の全てになるとも知らなかった」 「僕は夢を実現しただけでなく、想像もつかないような場所にたどり着いた。劣等感を感じることなく、常に史上最高の選手たちと最高のレベルでプレーすることができた。生涯の友を作り、忘れられない思い出を作り、僕の人生に信じられないほどの影響を与えた人々に出会った。僕が持っているもの、そして僕という存在のすべては、フットボールという美しいスポーツによってできたものだ」 「同時に、僕はフットボールにすべてを捧げてきたと自負している。日々、言い訳することなく、自分の人生の18年間をフットボールに捧げた。そのような思いで鍛え上げてきた肉体があるから、今日になっても僕の体はまだ挑戦する準備ができている。だが、僕の心はそうではない。今は家族、つまり素晴らしい妻マリーナと2人のかわいい子供たち、リアムとノエリアにすべてを捧げる時だと感じている。だから、僕は現役を引退することを決めた」 「旅の終わりは、内省と感謝の時だ。この場でお礼を言わなければならない人はたくさんいるが、僕は長い時間をかけて、その一人一人に個人的に感謝を伝えていくつもりだ。しかし、あなたがたファンの皆さんには、ここで御礼を伝えさせていただきたい。この旅路を僕とともに歩んでくれてありがとう。サポートと批判、愛と憎しみ、サッカーの最も美しくロマンチックな要素、これらすべてはファンの皆さんがいなければ何一つ意味をなさないんだ。本当にありがとう!」 「どんな物語にも終わりがあるが、人生においては、すべての終わりは新たな始まりでもある。この新しい道が私に何をもたらすかは、時が経ってみなければわからない。しかし、この18年間は僕に重要なことを教えてくれた。物事に不可能はないということ。そして、自分自身を信じ抜くことだ。僕はこの経験を活かし、僕はこれからも大きな夢を見続ける」 シュチェスニーは1990年4月18日生まれの現在34歳。母国のレギア・ワルシャワのユースチームから、2006年6月にアーセナルのアカデミーへ加入し、2009-10シーズン途中にトップチームデビューを飾った。ブレントフォードへのレンタル移籍から帰還した2010-11シーズン途中より正守護神の座を掴み、アーセナルでは公式戦通算181試合に出場しただけでなく、2013-14シーズンからはFAカップ2連覇も経験。2015年夏にはローマにレンタル移籍加入し、2シーズンに渡って公式戦通算81試合でゴールマウスを守った。 2017年夏にはユヴェントスへ完全移籍加入。初年度から公式戦通算21試合に出場すると、翌2018-19シーズン開幕前には元イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン氏が長らく背負っていた「1番」を継承。昨シーズン終了までの期間に公式戦通算252試合に出場し、セリエAとコッパ・イタリアで3度、スーペルコッパ・イタリアーナで2度優勝を経験するなど、正守護神として数多くのタイトル獲得に貢献してきた。 昨季も正GKとしてセリエAで35試合に出場していたが、クラブは今夏に就任したチアゴ・モッタ新監督の下で大幅改革を敢行。今夏の移籍市場でモンツァからイタリア人GKミケーレ・ディ・グレゴーリオをレンタル移籍で迎え入れたこともあり、2025年6月末までとなっていた契約を1年前倒しで解消。7年間を過ごした“ビアンコネロ”のクラブに別れを告げていた。 また、2009年11月にはポーランド代表デビューを飾る。その後は、アーセナルでも鎬を削ったウカシュ・ファビアンスキと代表チームでも熾烈な正守護神争いを繰り広げながら、国際Aマッチ通算84試合に出場。EUROは4大会連続で、FIFAワールドカップは2大会連続で出場しており、今夏開催されたEURO2024でも2試合のピッチに立っていた。
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