娘が「保育士」になりたがっていますが、お給料が少ないと聞きます。「残業」も多いようで心配なのですが、応援して大丈夫でしょうか…?
保育士は、子どもの成長を近くで見守ることができるやりがいのある仕事です。しかし、保育士は大変という評判を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。 そのため、娘が保育士になりたいと言っている場合、なりたい仕事に挑戦してほしい気持ちはあるものの、給与や残業の面が心配という人もいるかもしれません。 本記事では、保育士の給与や残業の実態を紹介したうえで、親としてどうすべきか解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
保育士の平均年収はいくらくらい?
厚生労働省が公開している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の給与の平均は月額が27万1400円、年間の賞与などが71万2200円です。そのため、年収に換算すると396万9000円となります。 国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」よると、給与所得者の平均年収は460万円ですので、保育士の平均年収はほかの仕事よりも低めといえるでしょう。
保育士の残業は多いの?
給与が低くても、残業が少なく、ワークライフバランスがとれていれば良いという人もいるでしょうが、保育士の残業はどの程度なのでしょうか? 同じく賃金構造基本統計調査を見てみると、保育士の残業時間は1ヶ月で3時間程度です。毎月3時間程度なら「残業時間が少なくて楽」と思うかもしれませんが、保育士は公式に報告されている残業時間とは別に、サービス残業がおこなわれている場合も少なくありません。 もちろん、サービス残業は違法です。とはいえ、特に小規模の保育園の場合、時間管理が徹底されておらず、サービス残業扱いとなることも考えられます。 園によって管理体制は大きく異なりますので、働く前に実態を確認しておくとよいでしょう。
保育士の仕事で大変なことってなに?
保育士の仕事は大変なことも多くあります。保育士には配置基準という、保育士1人が受け持つ子どもの数が定められており、現在の配置基準は次のとおりです。 ●0歳児:3人 ●1・2歳児:6人 ●3歳児:15人 ●4・5歳児:25人 1人の子どもを見るのでも大変なのに、数十人もの子どもに目を配るのは容易ではないでしょう。 また、保育園では持ち帰り仕事が多い場合があります。保育士の仕事は、園児の世話や保護者対応、行事の準備など多岐にわたるため、勤務時間内に全ての業務が終わらないことも少なくありません。事務作業や制作作業などを自宅に持ち帰っている人も少なくないでしょう。