いよいよFA戦線スタート 虎の主砲 大山悠輔は流出してしまうのか 注目集める「球団名」「条件面」
日本シリーズはDeNAがソフトバンクを下し、26年ぶりの日本一に輝いた。リーグ3位からの下剋上は2010年ロッテ以来、セ・リーグでは初となった。そして日本シリーズが終了したことで、FA有資格者は権利行使するための手続き期間がいよいよ11月5日から始まる。 【動画】これぞ「絵になる4番」 大山悠輔の満月バックの確信弾をチェック 今オフFA戦線のキーマンの一人とされるのが、阪神の主砲・大山悠輔だ。 昨年38年ぶりの日本一を達成したチームを主砲としてけん引。今季は不振の時期もあり、一時ファームの調整期間もあったが、130試合に出場、打率「.259」、14本塁打、68打点。 ただ7年連続で2桁本塁打をマークする右のスラッガーは希少な存在とあって、仮にFA宣言となれば、争奪戦となることは予想される。ファースト、サードを守れ、ゴロでも常に全力疾走を欠かさないなど、真摯に野球に取り組む姿勢も評価されている。 宣言すれば、打線に不安の抱える球団が興味を示しそうだ。 まず大注目は今季4年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人だ。課題の投手陣を立て直し、レギュラーシーズンは1位で決着したものの、PSに入って失速。DeNAと戦ったCSファイナルSは6戦でわずか9得点と貧打も浮き彫りになった。 一発のある右打者、ベテラン・坂本勇人も高齢化が進んでいる。主砲の岡本和真を孤立させないためにも打線の軸が求められているとあって、宣言すれば獲得に名乗りをあげることが有力視されている。 9月に20敗と急失速した広島では「4番」を打てる打者が求められている。今季は助っ人外国人が不作、小園海斗、末包昇大など才能豊かな若手が多くいる中で、日本一も達成したチームを底上げする経験豊富なスラッガーは求められる側面はありそうだ。 また今季、記録的な低迷となった西武も補強ポイントは打線となる。チーム打率「.212」、「60本塁打」はリーグワースト。西口文也新監督もオフの積極的な補強を打ち出す中、大山がFA宣言すれば、触手を伸ばすことは十分考えられる。 今季リーグ4連覇を逃がし、5位に低迷したオリックスも打線強化が急務とされる。 オリックスは昨オフも広島をFAとなった西川龍馬を獲得した例がある。強打の一塁手を獲得できれば補強ポイントに合致するとあって、対応が注目される。 気になる条件面は注目球団の4番を務めていたこともあり「4年16億円」が基本ラインか。マネーゲームとなれば、金銭面に余裕がある球団が有利となり、対応も注目される。 まずは来季は30歳で開幕を迎えるシーズンとこれからがプレーヤーとして脂の乗る時期。すでに在籍球団で直近で日本一を達成したこともあり、今後プレーヤーとしてどのような道を歩みたいかが去就判断の鍵を握ると見られる。 愛着ある縦縞のユニホームに別れを告げるオフとなるか。背番号3の決断に大注目となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]