【毎日書評】いつもの謝罪にプラスするだけ。上手なお詫びのことばとは?
『シゴトがデキる女子の 差がつく伝えかた』(宮本ゆみ子 著、Gakken)についてまず強調しておきたいのは、「はじめに」に以下のような記述があることです。 本書のタイトルは“シゴトがデキる女子”となっていますが、内容は性別を限定するものではありません。また、性別で仕事の成果に差がでるものでもありません。そういう性別や年齢の違いを問わず、職場や家庭でのコミュニケーションを円滑に、より良いものとしたいすべてのみなさまに、ご活用いただければ幸いです。(「はじめに」より) つまり、アナウンサーを経て大手人材育成・研修会社で新入社員向け研修(ビジネスマナー・コミュニケーション)に携わっている著者が、自身の経験に基づいて買いた書籍だということ。 具体的には、“「いいかた・伝えかた」を少しだけアレンジすることによって、人間関係を豊かにするためのアイデア”がまとめられているのです。 プライベートでも職場でも「言葉」は人と関わるうえで重要な要素のひとつです。言葉の使いかたは見た目以上に仕事の成果や人間関係に大きな影響を与えることを、就労経験をお持ちの方なら実感されていることでしょう。もしあなたが、能力は十分にあるにもかかわらず、周囲から認められていない、能力を発揮しきれていないと感じているのならば、それは、言葉や伝えかたをほんの少し変えるだけで解決する問題かもしれません。(「おわりに」より) そんな本書のなかから、きょうはChapter 6「上手なお詫びの言葉」に注目してみたいと思います。
「ごめんなさい」に添えることばは?
「ごめんなさい」とだけ謝っても、気持ちや行動が伴っていないとさらに状況が悪化してしまうかもしれません。そこで、お詫びをする際には、「具体的なお詫びの内容」に「解決策」を添えて伝えることが大切。 これで済ませがち:誠に申し訳ございませんでした。 当然ながら、きちんとお詫びをするのは最低限のルール。それを踏まえたうえで、具体的な対応策や気持ちのこもった念押しなど(以下の2行目)も添えるわけです。 会議に遅れてしまい、誠に申し訳ございません。 次回からはきちんと時間を守ります。 *** 報告漏れがあり、大変失礼いたしました。 今後は確実に報告いたします。 *** 大切な予定を忘れてしまい、本当にごめんなさい。 今後は予定の管理を徹底いたします。 *** 配送商品に間違いがあり、申し訳ございませんでした。 迅速に対応いたします。 (以上 115ページより) これらはすべて、誠実なお詫びのことばに加え、それぞれの事態に対する解決策を加えた謝罪表現の例。このように、状況に応じて適切なことばを選ぶことが大切だということです。(114ページより)