『おむすび』『ふてほど』『はたらく細胞』 仲里依紗の多才ぶりが炸裂した2024年を振り返る
NHK連続テレビ小説『おむすび』で、ヒロイン・結(橋本環奈)の8つ年上の姉・歩(仲里依紗)は、神戸に戻ってきてからも、相変わらずマイペースで、古着のバイヤー業を楽しんでやっている様子。そんな歩だが、震災で亡くなった親友・真紀(大島美優)の父親・孝雄(緒形直人)を元気づけようと、職人の孝雄に古い靴のカスタムをしてもらえるまで、諦めずに頼み続けようとしている。 【写真】『はたらく細胞』クールな衣装の仲里依紗 第11週では、歩の付き人だった佑馬(一ノ瀬ワタル)が神戸にやって来る模様。予告では、映像はなく音声だけだが、「アユさん、俺と一緒にLAに行ってください!」と佑馬が歩に懇願するような声が聞こえてくる。歩は孝雄に靴の仕事を依頼し続けるのか、はたまた佑馬とロサンゼルスに行くのか。どんな展開になるのか、大いに気になるところだ。 歩役で、お茶の間にインパクトを与えている仲は、休むことなく数多くの作品に出演している。2023年は、NHKドラマ10『大奥』で5代将軍・徳川綱吉を演じたり、Netflixシリーズ『離婚しようよ』に松坂桃李と共に主演したりと幅広い演技を見せ、人気を博した。2024年も、「新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞(「ふてほど」)するほど注目を集めた『不適切にもほどがある!』(TBS系)への出演から始まり、『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』で声優を務めたほか、『アクターズ・ショート・フィルム4』(WOWOW)では出演・脚本・監督を担当するなど、多才ぶりを発揮した。 そして、12月13日公開の映画『はたらく細胞』にも出演している仲。人間の体の中で働く「NK細胞」役を演じている。NKとはナチュラルキラーのことで、NK細胞は生まれついての殺し屋という設定だ。がん細胞やウイルス感染細胞などの異物を見つけ次第、単独で攻撃の先陣を切る勇ましいキャラクターの彼女は、黒のタンクトップに、へそ出しの短パン姿で、サーベルを武器として戦っている。 本作で、仲は激しいアクションを披露しており、非常にカッコいい。NK細胞はプライドが高く、大勢の部隊で戦う「キラーT細胞」をバカにしている。キラーT細胞を演じる山本耕史と仲の、丁々発止のやり取りが面白い。『はたらく細胞』でも存在感抜群の仲は、きっと観客を釘付けにするに違いない。 2020年から続けているYouTubeチャンネル『仲里依紗です。』も人気で、親しみやすさが愛され続けている仲。筆者は、『離婚しようよ』の配信記念イベントに参加したのだが、客席の仲のファンに向かって、何度も「ありがとう!」と言いながら、ファンサービスを繰り返していたのが印象的だった。 『おむすび』では、“伝説のギャル”から、カラオケ映像の出演俳優、古着のバイヤーまで、次々とやりたいことに邁進する歩を好演している仲。第11週では、年内最後の歩の見せ場がありそうなので、どんな奔放ぶりを見せてくれるのか、心配と期待が入り混じった気持ちで見届けたい。
清水久美子