【動画】大阪・道頓堀川ダイブは危険 ── 過去には死亡事故、細菌もいっぱい
プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)が終了し、阪神タイガース、福岡ソフトバンクホークスの両チームの日本シリーズ進出が決定。これにより両チームの地元ファンは盛り上がりを見せているが、阪神が進出を決めた18日夜には、大阪市中央区道頓堀の戎橋から川へ歓喜のダイブを行う人が多くみられた。だが、それは危険な行為のため、場合によって「悲哀のダイブ」へと変わりかねない。こうした行為はどれだけ危険なことなのだろうか。
安全確保のため、行政や警察は必死の対応
「これは本当に危険な行為だからやめてほしい」と強い口調で訴えるのは、大阪市建設局管理部工務課の職員。それもそのはず、2003年9月の阪神優勝時には、当時20代の男性がダイブした際におぼれて死亡するなどの事故も起きている。 そうしたことを繰り返さないために、同課などは様々な対策を実行。まず阪神がセ・リーグCSで日本シリーズ進出に大手をかけたことを受け、18日昼には「戎橋」の西側にある「道頓堀橋」に高さ3メートルの囲いをたて、道頓堀川の両脇にあるとんぼりリバーウオークの一部を閉鎖した。これは、過去の優勝時に道頓堀橋から戎橋に向け、多くの人が飛び込みを『あおった』という例があったからだという。 そして、阪神が日本シリーズ進出を決めた後は、大阪府警などと連携。安全確保のため制服姿の警察官が橋の中央を通行できるように並んで道をつくり「飛び込まないで下さい」と強く呼びかけ続けた。だが、結果的には約60人がダイブ。大阪市消防局の消防隊員も、もしもの際に備え橋の付近で待機するなど、大がかりなものとなってしまった。 では、このダイブは許される行為なのか? 同課によると、河川法は川を自由に使えるのが原則となっており「泳いだり飛び込んだりという行為は規制できない」という。同課は、戎橋などに「川に飛び込まないで」と張り紙をするなどしているが、こればかりは「モラルの問題」というわけだ。だが、この川の水深は3.4メートルもある。これだけ濁った状態で、しかも夜間だと余計にダイブ後の状況は見えにくく危険だ。