新NISAで買える投信(7)、希少な「隔月分配型」は多様な分配原資と分配実績に注目
この「隔月分配型」の投資信託は、その投資信託の投資対象資産が様々で面白い。分配金の原資となるインカムゲインが手厚く得られる投資資産は、「金利が高い国の債券」、「REIT(不動産投信)」、あるいは、「高配当株式」などが考えられる。「隔月分配型」のファンドの運用の中身も、基本的に債券やREIT、株式等の高いインカム収益を狙うようなポートフォリオを作っている。投資信託によっては、インカム収益だけではなくキャピタルゲイン(値上がりによる収益)も併せて分配原資と考えるものもある。
たとえば、「DIAM J-REITオープン(2カ月決算コース)」は、国内REITを投資対象として現在のREITの高い配当収益を原資に隔月の分配金を支払っている。2月末時点のポートフォリオの予想配当利回りは年4.59%であり、1万口当たり40円の分配金を安定的に支払っている。このところ基準価額が下落して2800円程度なので、3月12日現在の分配金利回りは年8.45%になっている。
「NWQグローバル厳選証券(H無/隔月分配型)(愛称:選択の達人)」は、好利回りの投資適格社債やイールド債券、あるいは、転換社債や株式などに分散投資する投資信託で、1月末現在のポートフォリオの直接利回りは年5.7%になっている。隔月で80円~90円の分配金を支払い、分配金利回りは4.27%になっている。
また、「北米リート・セレクトB(定額目標分配型/H無)(愛称:ほくと星)」は、米国REITを投資対象とした投資信託で、1月末時点のポートフォリオの利回りは年4.6%。隔月で100円の分配金を支払っており、分配金利回りは5.28%になっている。
このように、様々な特徴がある投資信託が「隔月分配型」にはある。基準価額は日々変動し、また、分配金の額も一定しているとは限らないので、分配金利回りは一定しているとは言い難いが、年4%以上の水準で分配金を得られる投資信託はある。ウエルスアドバイザーの公式サイトでは、個々の投資信託について、過去数年間の分配実績、また、分配金利回りの推移などを公表している。安定的な分配金を目的に投資信託を選ぶ場合は、やはり、過去数年にわたって安定的に分配金を出しているかどうかを確認しておきたい。投資先、分配実績、そして、基準価額の推移などを確認した上で、自身の投資目的に適っているかどうかを判断し、納得のいく商品を選びたい。(グラフは、「成長投資枠」の対象で、分配金利回りが高い投資信託の例)
ウエルスアドバイザー