有村智恵の目標は2年後の海外メジャー 「あえて口に出して、自分を追い込もうと」
今年4月に双子を出産した有村智恵が20日、契約先のヤマハ株式会社が主催するファンイベント「Yamaha GOLF Fan Summit 2024」に登場。ファンとのラウンドを楽しみながら、「すごい難しい」とため息をついた。 【画像】ツアー会場の託児所を利用するママさんゴルファー 会場の静岡県・葛城GCを回るのは2022年の国内女子ツアー「ヤマハレディス」以来。「ほかのコースだと“意外といけるかも”って思う部分もあったけど、きょうは全然ダメだと思わされました」。飛距離は出産前から20yd近く落ちたが、ゴルフに向ける情熱は少しも衰えていなかった。 「2026年、全米女子オープンに出たいなって思っています。まだ、胸を張って言えるわけじゃないけど…。あえて口に出すことで、自分を追い込もうと思います」と、双子の男の子のママになった有村は笑う。26年大会の会場は、米ツアーに参戦していた当時にお世話になっていたというカリフォルニア州のリビエラCC。そこに向けて、まずは一日で36ホールを回る予選会を戦い抜く体力づくりからスタートだ。 筋力の衰えはもちろんのこと、「子どもを抱っこすると、いままでにない筋力を使う。首や肩が固まっちゃうので、そことの戦いですね」。文字通り、双子を抱えながら仕事にゴルフに子育てに…と駆け回っている。周囲の助けを借りながら少しずつラウンド回数は増えてきたものの、「仕事に行っている間に預けて、帰って来てもう一回練習のために家を空けるのはちょっと難しい」と練習時間の確保もままならない。「全然、慣れないです」と苦戦しながらも頑張る姿勢が揺るがないのは、後輩たちに示したい姿があるからだ。 「私たちがデビューした頃は、30~40代の先輩がすごく活躍されていて、ゴルフを通じてすごく幸せな人生を築いているのを見せてもらった。それが、いまはどんどん少なくなって。そうなると、女子ゴルフ界の未来にあまり希望が抱けなくなってしまう」 その思いから、原江里菜らと発起人となって30~45歳の女子ゴルファーを対象とした「KURE LADY GO CUP ~Let's MOVE 30's~」を2022年より開催。18ホールのツアー外競技は、子育てと両立しながら試合に出られるようにと、同世代の女性を支える取り組みがちりばめられている。「若い時に頑張って、30~40代はもっと楽しい人生が待っているよっていうのを見せていきたい」と熱弁した。 「筋力が戻れば、ある程度の感覚も戻ってくる期待がある。まずは36ホール回りきるのが目標です」。2年後の海外メジャーを目指す気持ちは、ママになってより膨らんだ。(編集部・谷口愛純)