国内男子ツアーは「末期症状」変わらず…来季は4試合減→4試合新設=24大会維持できたウラ側
厳しい現状は変わらない。 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は18日、来季のトーナメント日程を発表した。11月29日付の日刊ゲンダイ「世界ゴルフ新潮流」で宮崎紘一氏(ゴルフジャーナリスト)が「消滅の可能性がある」と指摘していた「長嶋茂雄招待・セガサミーカップ」「フォー・ザ・プレーヤーズ・バイ・ザ・プレーヤーズ」「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」の3試合に、「横浜ミナト選手権~Fujiki Centennial~」を加えた4試合が減る。 【写真】低迷する国内男子ツアーどう再建?「世界の青木功」からバトンを受けたJGTO新会長に聞く 一方、「前澤杯」(MZ・GC=千葉)、「リシャール・ミル・チャリティ」(能登CC=石川)、「ISPS HANDA夏の決勝トーナメント」(北海道ブルックスCC)、「ISPS HANDA秋の決勝トーナメント」(開催コース未定)の4大会が新設され、今季と同じ24試合を維持した。 今季男子ツアーの観客数は国内22試合(韓国開催2試合を除く)で26万32人。3日間大会が多い女子は37試合で41万6998人だった。男女ツアーの人気格差は試合数の違いを見ても明らかだが、実は来季の男子ツアーは全22試合に減っていたかもしれなかったのだ。 冒頭の宮崎氏が言う。 「欧州ツアーと共催で開催されていた『ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!』は今年が3年契約の最終年。タイトルスポンサーの国際スポーツ振興協会(ISPS)は契約を更新しなかったわけですが、選手会は来季、かなりの試合が減るとの情報を得ていたのでしょう。私が聞いたところによれば、選手会の役員がISPSの半田晴久会長にコンタクトを取り、国内大会の新設を懇願したというのです」 宮崎氏が続ける。 「そもそも半田会長は、人気低迷の男子ツアーの復興とゴルフの発展を願って欧州ツアーを国内で開催した人ですから、選手会から『助けてくれませんか』と頭を下げられたら断れなかったのでしょう。それで新規2試合を行うことになったそうです。『24試合が維持できてよかった』という声も聞きますが、男子ツアーのスポンサー離れ、ファン離れ、ひいては試合減の流れは今後も変わらないでしょう」 ちなみに、ISPSの10月の大会は開催コースが未定だが、宮崎氏によれば「関東のゴルフ場と交渉していると聞いている」そうだ。 ◇ ◇ ◇ 国内男子ツアーは世界的な評価が下落し、人気低迷ぶりも悲惨の一言に尽きる。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。なぜこんな事態に陥ったのか。いったい誰が「元凶」なのか。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。