【シンガポール】ロボット開発シンカー、現地社と提携
大阪大学発のスタートアップでロボット開発を手がけるシンカー(Thinker、大阪市)は13日、無人店舗向けソリューションを開発するシンガポールのユニストップテックと提携すると発表した。ロボットハンドを活用した新たな無人店舗を共同開発する。 ユニストップテックは2020年設立。最先端テクノロジーを活用して人による工程を自動化し、店舗のコスト削減などを通じて小売業界が長期的に運営し続けるためのソリューションを開発している。シンガポールで中型の全自動冷蔵自販機を活用した無人店舗を10店舗運営。日本国内でも東京の高輪ゲートウェイへの設置準備が進められている。 両社は12月10日に東京で開催されたイベントで協業に向けた基本合意書を交わした。シンカーが持つエッジAI(端末に搭載した人工知能)と赤外線を組み合わせてモノの位置と形を非接触で高速に把握できる「近接覚センサー」などの次世代技術を生かし、人手不足解消や省スペース、コスト削減など流通現場が直面している課題を解決できる無人店舗の開発に共同で取り組む。 シンカーによると、同社の近接覚センサー技術は従来の産業用ロボットでは難しかった鏡面・透明物質の取り扱いや、現場環境に応じた臨機応変なピックアップが可能となる。ロボットに作業を教え込む工程にかける時間や労力も大幅に軽減できるため、これまでとは異なる領域でのロボットハンドの活用も期待されている。