掛川全域が舞台の芸術祭「茶エンナーレ」 展示など市民主導の40プログラム
掛川市全域が舞台の芸術祭「かけがわ茶エンナーレ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が2日、同市の掛川城御殿で開幕した。茶文化や美術など6プロジェクトが17日まで、連携事業も含め40プログラムを行う。 掛川の新たな価値を生み出そうと2017年から開催している。今回は茶文化創造、音楽、美術、舞台芸術、掛川三城、未来創造の各プロジェクトのリーダーに市民が立ち、より地元住民に身近な「まちづくり芸術祭」を目指した。同日、リンゴをモチーフにしたメインオブジェの前で式典が開かれ、ゴスペル歌唱の披露でスタートを切った。
美術プロジェクトは同市連雀の蔵で、市内各地で集めた草木などの素材を加工した絵の具82種を使った絵画を展示。美術家スギサキハルナさん(30)が描いた下絵をもとに、市民約180人が絵の具を塗り9日間で3作品を完成させた。 同市八坂で茶栽培をしていた祖父と山で山菜採りをした思い出などを題材にしたというスギサキさんは「作品のために市民が深夜まで作業するほど、創作の楽しみを感じてくれていた」と振り返った。高橋咲月リーダー(35)は「茶エンナーレの目指す姿を形にできた」と胸を張った。 期間中、各プロジェクトが展示やイベントを行う。詳細はかけがわ茶エンナーレの公式ウェブサイトへ。