<異世界スーサイド・スクワッド>「マジで超人プロレスだろこれ」全ヴィランそろい踏みの総力戦が勃発、スースクらしさ全開のショータイムに反響
ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊スーサイド・スクワッドが、剣と魔法の異世界で大暴れする「異世界スーサイド・スクワッド」(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第9話では、女王の正体が判明し、総力戦へと突入したスースクの活躍が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】田村ゆかり演じる、アンデッド・キングのリッチ(ほか、Episode9場面写真) ■女王の正体は、変装したアンデッドの王 スーサイド・スクワッド(スースク)が去ったのち、王国内では異変が起こっていた。右大臣(CV:佐々健太)が、かつてシンカー(CV:大塚芳忠)がかぶっていたシンキングキャップを装備し、王国兵を洗脳して謀反を起こしたのだ。さらには女王のアルドラ(CV:能登麻美子)もすでに殺されており、現在の女王はアンデッドの王であるリッチ(CV:田村ゆかり)の変装だった。混乱する王城内で、右大臣たちに追い詰められたセシル(CV:福島潤)とフィオネ(CV:上田麗奈)だったが、ハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)を真似たメイクで己の殻を破ったフィオネが、「我慢なんて、糞食らえよ!」と、ハーレイのバットで右大臣を殴り倒すのだった。 女王の姿に扮していたアンデッド・キングのリッチは本作オリジナルキャラクターで、王国と帝国の戦争を引き起こしていた張本人だということが明らかとなった。大勢の人が死ねば死ぬほどリッチの力は強まっていくため、戦争によって死者を増やすことこそが彼女の目的なのだろう。その実力のほどは明らかにはなっていないが、今後のスースクたちとの戦いが楽しみだ。また、ついにフィオネが覚醒したことにも注目。国や母親のことを思うがあまり、小さいころから自分の心を殺してきた彼女だけに、その反動は凄まじかった。ハーレイのバットをフルスイングして右大臣を殴ったばかりか、ピクリとも動かない倒れた相手に対して「バカ言ってんじゃないわよ!」と延々と殴り続けるなど、まさに溜まりに溜まったストレスが爆発。弱々しかった表情も一変し、まさに生まれ変わったかのようだ。これにはSNSでも「相当ストレス溜まってんだろうなぁ……」「セシルも若干引いてて草」などの声があがっていた。 ■ナナウエのプロレス系アクションが目玉 王都から大量のアンデッドを生み出し、国民たちへの無差別攻撃を始めたリッチ。フィオネも国民に向かって諦めないよう呼びかけるなか、ついにスースクの面々が王都へ戻ってきた。こうして、街中にアンデッドが溢れるカオスな状況下で、再び両陣営が激突。ハーレイとデッドショット(CV:山口令悟)はリッチに召喚されたエンチャントレス(CV:伊藤静)と、キング・シャーク(CV:木村昴)はキラークロック(CV:木内太郎)と、クレイフェイス(CV:福山潤)とリック・フラッグ(CV:八代拓)はカタナ(CV:安済知佳)との戦いに突入する。 バトルの第一ラウンドは、とくにキング・シャークとキラークロックの水中戦が迫力満点。どちらも重量級のパワー系キャラだけに、シンプルな身体のぶつかり合いが見ごたえ抜群だ。なかでも、途中から加勢したリヴァイアサンがキング・シャークを空中高くへと打ち上げ、キラークロックがバックブリーカーでトドメを刺すシーンは、これまでにはなかったプロレス系のアクションが見事に決まっていて、重量感、スピード感ともに圧巻の仕上がり。本作は、キャラクターやシーンごとに多彩なアクションシーンが楽しめるのも大きな特徴だが、今回もその魅力を感じさせてくれた。これにはSNSでも「マジで超人プロレスだろこれ」「テーマソングも相まって最高!」などの声があがっていた。 ■スースクらしい、コメディ満載の後半バトル エンチャントレスの遠距離攻撃の前に防戦一方のハーレイたち。倒れてきた建物に押しつぶされる絶体絶命のピンチを救ったのは、ドラゴンのアーサーだった。短期間で成龍に近いサイズにまで成長を遂げたアーサーは、そのままエンチャントレスを攻撃、さらに魔法の使い方を閃いたハーレイが銃を強化し、エンチャントレスを撃破するのだった。かつてシンカーの銃弾からスースクを守ったのがエンチャントレスだったことを察していたハーレイは、彼女に隠された事情を聞き出そうとする。一方そのころ、一度はクレイフェイスを圧倒したものの、なぜかトドメを刺さずに逃走するカタナを追うクレイフェイスとリックは、森のなかでエンチャントレスに瓜二つの姿をした何者かを見つけるのだった。 バトル後半は、作画もいいが、随所にコメディが詰まっているところも見どころ。例えば、キング・シャークを助けに参上したピースメイカー(CV:子安武人)は、なぜか木のてっぺんから「味方ならいる! アメリカだ~!」と叫びながらアメリカ国旗を掲げるなど、相変わらずの空気の読まなさと言うか、イカレっぷりを見せつけている。また、カタナにやられたクレイフェイスと、それを見守るリックによる、まるで三流映画に出てきそうなベタなお芝居も面白い。そして極め付けは、両手に持った拳銃を乱射しながら「ヒャッハー!!」と言いながら登場するセシルだ。ひとしきり乱射したあとはいつもの冷静なセシルに戻っており、そこからは憎まれ口を叩き合いつつ、デッドショットと共闘を始めるという流れなのもまた熱い。これにはSNSでも「人格変わりすぎだろw」「騎士がプライド捨ててて草」などの声があがっていた。味方も敵もほぼ出揃い、いよいよクライマックスへ向けて動き出した物語。さて次回第10話は9月6日(金)放送予定。楽しみすぎて、今から待ちきれない! ◆文/岡本大介