息を呑む美しさ。ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた渦巻銀河の神秘
迫力ある“宇宙の目”たち。 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)から、銀河円盤がJWSTに対してほぼ正面を向いた「フェイスオン渦巻銀河」のコレクションが届きました。 【全画像をみる】息を呑む美しさ。ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた渦巻銀河の神秘 これら19の渦巻銀河の最新画像は、74の渦巻銀河に関するデータを収集している近傍銀河の高解像度観測による物理学研究(PHANGS)プロジェクトの一環として撮影されました。 JWSTの近赤外線カメラ(NIRCam)と中赤外線測装置(MIRI)が捉えた画像は、一般の人々には驚くような自然の偉業に見えるだけですが、天文学者らにとっては、銀河がどのようにして形作られていったかを解明するうえで役立つものです。 今回のコレクションについて、宇宙望遠鏡科学研究所で戦略的イニシアティブのプロジェクト科学者を務めるJanice Lee氏は、リリースにてこう述べていました。 「同じ銀河を何十年も調べてきた研究者たちでさえも、(JWSTの最新画像には)圧倒されるものです。バブルとフィラメントはこれまで観測されたなかでも最も小さいスケールで写し出され、星形成のサイクルについて物語ります」 それぞれに個性的な19の渦巻銀河をご覧あれ。
渦巻銀河「IC 5332」
「IC 5332」は地球から3000万光年離れている渦巻銀河で、星が非常に密集しています。
NGC 628
「NGC 628」はIC 5332よりも形のくっきりしている渦巻銀河。うお座の方向3200万光年先にあります。
NGC 1087
こちらは米GizmodoのSchultz記者イチオシの渦巻銀河「NGC 1087」。このオレンジ色に輝く構造物は、8000万光年ほど離れています。そのコアは明るいものの、それぞれの渦状腕ははっきりしません。
NGC 1300
特にかっこいいこの銀河、どこから見ても巨大な“宇宙の目”のように見えます。エリダヌス座の方向6900万光年先にある棒渦巻銀河で、中心は明るく、S字型の渦状腕に囲まれています。
NGC 1365
ろ(炉)座の方向5600万光年先に位置する渦巻銀河「NGC 1365」は、オレンジ色のわずかなフィラメント状の構造を持ち、青みがかった光を放出しています。