最終的には思うがままに動くべし!フジロックフェスティバル2024年“おすすめの巡り方”
全日出演の強者や感涙必至なステージも
最終日となる3日目はどうしてもグリーントップ、台湾のNO PARTY FOR CAO DONGが観たい。 22年2日目のFire EX.を契機として俄然興味が湧いてきた台湾や中国や韓国のバンド。昨年のサマソニで念願叶って観れた落日飛車sunset rollercoasterのライブはそらもう素晴らしいものだったし、今年4月に行われた中国では伝説的なバンドとしてその名を馳せる万能青年旅店のライブもそらもう素晴らしいものだった(こちらの招聘元はフジロックと同じSMASH、本当にありがとうございました)という個人的な思い出に加え、予習用にと昨年リリースのアルバム『瓦合』を聴き直してみたところとんでもなくカッコよくてぶっ飛ばされました。特に3曲目の「空」のリフね。4つ打ちベースの所謂ダンスロックやらディスコパンクやらのマナーに則った楽曲ではあるのだが、こんなにもヒリヒリとした……つうか単純にカッコいいリフって聴いたことないかも。全然違うし超個人的だから誰にも伝わらないと思うが、BLOC PARTYの「Helicopter」のリフと同じくらい衝撃的にカッコいいなと思ったわけです。しかもついこないだの6月29日に台湾の音楽賞「第35回ゴールデン・メロディー・アワード」(金曲奨)の授賞式があったとのことで、そこで何と『瓦合』が最高賞の年間アルバム賞を含む最多3冠に輝いたんだと。いや何つう絶好のタイミングか。観るしかねえぜ。 と、一人息巻いているのだが普通に朝イチアクトで1番アツいのはピラミッドガーデンで10時から出演の河口恭吾。無論もしかしたらの話ではあるが、最終日の朝をあの名曲「桜」から始めることが出来る可能性大なのだ。いかがですかそんな朝。たまらんじゃあないですか。そのままゆっくり歩きつつ(とは言え40分しかないから微妙なところだけど)11:30からマーキーでbetcover!!観る流れなんかもとってもいいんだよなあ。 betcover!!の後にマーキーに登場するのは今年のフジの台風の目となるか、なアクト、北欧フィンランド初ガレージロックの超新星と噂されるUSである。なんとこやつら今年フジロックは3日間全日出演の上、4つのステージを踏むことがアナウンスされており、まずは初日グリーンにROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA (feat. トータス松本、TOSHI-LOW、後藤正文、GLIM SPANKY、US) として出演した後は真夜中27:15からパレスで、そして2日目は昼過ぎの15時からGAN-BAN SQUAREでのアコースティックライブを経た上での3日目12:40からのマーキー出演となリ、その上さらに30日には渋谷WWW Xにて単独公演も決定しているという狂気のスケジュールをこなすこととなる。その気になれば全部観れるしその予定の猛者もいることであろう。追う価値、大アリだと思います。 そしてその後のマーキーはWEEKEND LOVERS 2024 “with You” LOSALIOS / The Birthday(クハラカズユキ・ヒライハルキ・フジイケンジ)。これはあえてもう何も言及することはない。沢山騒いで沢山泣いて沢山笑おう。同時間帯のヘブンではCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、そしてホワイトではHEY-SMITHが出演し、マーキーに続くのはフジロック初出演のキタニタツヤで、その直前までは現メンバー15周年となるクリープハイプがグリーンに出演。キタニタツヤとホワイトのTHE JESUS AND MARY CHAINも被っているので悩むし、新作リリース直前だし本国での盛り上がり方を見ると今後この規模で観られる機会はもう2度とない様な気がするFONTAINES D.C.と、新作リリース直後だし絶対めちゃくちゃいいライブになるに決まっているtoeもモロ被りで悩むし、からのホワイトのKIM GORDONとマーキーのRIDEもモロ被りで悩む。とは言えフジロックは綿密なスケジュール作りも大事だが、それと同じくらい当日の気分も大事。酒の進み具合なんかによってはそもそも観られなかったなんてのもよくある話で、それもまたよしなのがフジロック。思うがままに動こうじゃあないか。 と言っときながら最終日ヘッドライナーの時間帯はやはり御大ノエル兄貴のアンガーが聴きたいが、THE ALLMAN BROTHERS BANDの大ファンである身としては何としてでもTHE ALLMAN BETTS BANDを外す訳にもいかず、でもそれと同じくらいハードコアを愛してもいるのでTURNSTILEも観たいな……なんてのが延々と渦巻いている訳です(笑)。まあそんなこんなで悩みどころがやたらと多い最終日、深夜帯のマーキーであるSUNDAY SESSIONでは26時のDJ KRUSHからの27:10には正真正銘最後の出演者となるKEN ISHIIというレジェンド同士のDJリレーが観られる。体力、持つかな……。 その他深夜の注目アクトで言えば24:10からピラミッドガーデンのあらかじめ決められた恋人たちへもめちゃくちゃ観たい。夜のピラミッドガーデンが演出する異空間にてあの生ダブバンドサウンド、これはたまらん。ROOKIE A GO-GOで25時からのTOROもふてぶてしいロックでカッコ良かったから観たいなあ。 以上が私個人の観点からのフジロック2024開催前の雑観であるが、いかがだろうか。先述の通り最終的には思うがままに動くとしようと思ってはいるが、我が身を思うがままに動かすために必要なのはそう心体のグッドなコンディション。というわけでみんな、体調には気をつけつつ、今年も楽しもう。