【ドラクエ8】『ドラゴンクエストVIII』20周年。レベルファイブが開発し、シリーズで初めて完全3D化を果たした名作。テンションや錬金釜が初登場。ゼシカが人気だった【今日は何の日?】
完全3Dとなった美しい世界に感動 2004年(平成16年)11月27日は、プレイステーション2(PS2)用ソフト『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えたことになる。 【記事の画像(14枚)を見る】 『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』(以下、『DQVIII』)は、スクウェア・エニックスから発売されたRPG。国民的RPGと言われる『ドラゴンクエスト』シリーズのナンバリング8作目で、シリーズで初めてグラフィックの完全3D化を果たしたタイトルだ。 開発は当時『ダーククラウド』や『ダーククロニクル』を手掛けていたレベルファイブが担当。本作をキッカケとして、多くのゲームファンたちに「レベルファイブ」の名を知らしめることとなった。 何と言っても衝撃的だったのは完全3Dに進化したグラフィック。フィールドや町、ダンジョンなど、見渡す限りの景色が立体になり世界のスケール感もアップ。高低差のある広大になったフィールドを、居ても立っても居られず駆けずり回ったんじゃないだろうか。 以前まではフィールド上で小さくアイコン的に表示されていた町が、リアルスケールで表示されることも筆者には感動のポイントだった気がする。キャラクターの頭身もスケールの変更に合わせて上がったが、トゥーンレンダリングによるアニメ調のキャラクターが『DQ』の世界とマッチしていて非常によかった。 発売前はいままで見たことのない3D世界に賛否両論あったと思うが、発売後は新しい世界の冒険に誰しも夢中になったはずだ。 プレイヤーは主人公の青年となり、解き放たれた邪悪な力で時を止められた王国の未来のため、悪しき道化師ドルマゲスを追う旅に出る、というのが序盤のストーリー。ゲームが始まるとすでに旅の途中で経緯は徐々に明かされていくのだが、個性的な旅の一行に驚かされ一気に世界に惹き込まれた。 主人公の青年はいいとして見るからに小悪党の“ヤンガス”、なぜか仲間にいる魔物“トロデ”、気品に満ちた姫と呼ばれる白馬、モヒカンのようなたてがみのネズミと、どうして彼らが行動をともにすることになるのかに、筆者はワクワクさせられた覚えがある。 戦闘に参加するのは主人公とヤンガスだけだったが、後にゼシカとククールが仲間に加わり4人パーティとなる。とくに名家の令嬢で魔法使いのゼシカは人気が高かった。性格は行動的で勝ち気だが、ときおり垣間見える可愛らしいところに惹かれたプレイヤーが多かったんじゃないだろうか。 完全3D化のすごさはバトルシーンでも大いに発揮。画面下部に表示されるテキストに合わせて主人公たちはもちろん、多彩なモンスターたちが攻撃をくり出す姿が大迫力だった。新たなシステムとして“テンション”が初登場し、溜まるごとにダメージや回復量などが増大していくのがおもしろいポイント。MAX状態の“スーパーハイテンション”状態になれば攻撃力が爆上がりするので爽快感もハンパではなかった。スキルポイントの割り振りによって、キャラクターに個性を出せる点もよかったと思う。 初登場と言えば、いまではおなじみ“錬金釜”のシステムも『DQVIII』で初お目見えとなっている。素材アイテムをふたつないし3つ投入して、新しいアイテムを合成することができた。 『DQ』シリーズでは、寄り道要素としてカジノやすごろく場などが有名だと思うが、本作ではカジノのほか“モンスター・バトルロード”が楽しめた。これはモンスターをスカウトしてチームを組み、戦わせて闘技大会を勝ち抜いていくというもの。貴重なアイテムの獲得を目指して、いろいろなチームで挑戦していたのではないだろうか。『DQVIII』はクリアー後のやり込み要素も豊富だったため、筆者もキャラ育成にハマった記憶がある。 2013年12月12日には、スマートフォン向けの移植版『DQVIII』が登場。2015年8月27日には、仲間キャラとしてゲルダやモリーを追加するなど、新要素が盛りだくさんのニンテンドー3DS版を発売している。いま遊びやすいのはスマホ版になるだろう。 また、シリーズ最新作としてはHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』がNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S(XSX|S)、PC向けに2024年11月14日に発売されたばかりとなっている。こちらの作品には『DQ8』にも登場したモンスター・バトルロードが逆輸入(?)されているので必見。