縄文グルメ、コースでいかが 千葉市中央区のイタリア料理店、イボキサゴ活用模索
千葉市若葉区の加曽利貝塚など東京湾岸の貝塚から最も出土される直径約2センチの巻き貝「イボキサゴ」が木更津市で大量発生し、他の漁に支障が出ている。活用法が模索される中、千葉市中央区のイタリア料理店「オリエンタルキッチンイタリアーナ」がイボキサゴのだしを使ったパスタなど6品の特別コースを提供し、話題になっている。 貝塚からも多く出土するイボキサゴは「縄文人も味わっていた」とされる貝。小さな巻き貝のため食べるのに適さず、料理を煮炊きする際、うま味や塩味を加える調味食材として使われた可能性が指摘されている。
今回のコースでは市内有志「縄文グルメ推進委員会」が製品化したイボキサゴのだしエキスをスープやソースに活用。ハマグリやアサリといった貝にイタリア語で“ズッカ”のカボチャを合わせたパスタ「カイズッカ」も振る舞われた。 水産資源の保全にも役立つ〝縄文グルメ〟の普及へ同店は今後、メニューを追加し常設化を検討。担当者は「食べる社会貢献として多くの人に味わってもらい、千葉の古くて新しい文化として縄文グルメを広めたい」と意気込んでいる。