「さすがに、詰んでるな…」「いいクルマが買えた金額じゃないか」 ストロング系飲料を「毎日10缶」飲んでいた男の、驚きの“出費事情”とは?
また、酒に関していうと筆者が学生だった2010年代中盤、ストロングゼロはすでに存在していたが、実は学生の間でそこまで飲まれていなかった。宅飲みで調達される酒といえば、もっぱら第三のビールか発泡酒、サントリーの「ほろよい」、そしてモルソン・クアーズ・ジャパン(現在は白鶴酒造)の「ZIMA」だった。これが当時は「若者の酒」として親しまれていたのだ。 確かにZIMAはうまい酒ではあったが、アルコール度数は4.5%だったため、すぐに酔うことができない。前出の350ml缶のストロング系のアルコール度数は低くても7%のため、その力の差は歴然である。あと、200円は超えていたと思う。
そのため、筆者はZIMAに興味を持たずにビール、発泡酒、第三のビールばかりを飲んでいた。しかし、自分がかなり酒に強い体質でいくら飲んでも酔わないことを知る。そして、酔っていないと卒業や就職など将来への不安にさいなまれていき、徐々に飲酒量が増えていく。そうなってくると、「ビールもどき」を2~3缶飲んだところで、次第に酔うことができなくなってきたため、「500円以下」で「出来上がることのできる」酒を模索した。
瓶ビールの大瓶、ペットボトルに入った焼酎のミニボトルを2本、あるいは業務用スーパーで買った謎のウイスキー……。結果、700円程度でアルコール度数37.5%の韓国のギルビーというメーカーの350mlのウォッカを2日に分けて、ラッパ飲みするようになった。 当時は寝坊のために朝食は食べず、昼は300円くらいの学食、夜はコンビニかオリジンで500円以下の弁当を購入していたため、食費に驚くほどの金は使っていなかった。
そして、大学生はなにかあれば飲み会、宅飲み、コンパである。いくら、食べ飲み放題3000円でも震えるような金額だったため、元を取るために金の蔵でも浴びるようにビールもどきを飲んだ(余談だが、金の蔵は今、都内で池袋の1店舗を残すのみになっている)。 結果、大学生の頃からすっかり大酒飲みだ。しかし、就職活動をしていた時期は本当に飲まないと夜は不安で眠れないほどだった。なぜか、酒飲みは将来を心配しがちなくせに、体を壊す量のアルコールを摂取するのである。