川崎市に実物大「進撃の巨人」現れる? プロジェクションマッピングのイベント各地で開催へ
川崎のビルに「進撃の巨人」が現れ、大阪城は崩落する――。およそマンガの世界でしかおこりえないこうした映像が、プロジェクションマッピングという手法を使ってリアルに投影することが可能になり、最近注目を集めています。4月10~12日には神奈川県川崎市で人気マンガ「進撃の巨人」の60メートル級の実物大の巨人が映し出されるイベントが予定されているほか、東京ディズニーランドでもシンデレラ城を使ったプロジェクションマッピングを5月末に導入する予定。2年後には国内市場規模が3000億円超になるという見方もあるなど、プロジェクションマッピングは今や観光イベントの切り札になりつつあるようです。 【動画で解説】プロジェクションマッピングってどういう技術?
建物などの立体物に映し出す
プロジェクションマッピングは、パソコンで作成したCG映像をプロジェクターなどの映写機で建物などの立体物に映し出す手法。一般的なプロジェクターは平面に映像を映し出しますが、プロジェクションマッピングでは凹凸をコンピューターで計算して立体物の形状に合わせてぴたりと映像を映すことができ、これによって対象物が動いたり、変形しているように見せる演出が可能で、立体的な迫力ある映像を鑑賞できるのが特徴になっています。「マッピング」には投影する立体物に映像を重なり合わせるという意味がこめられています。
東京駅復元イベントで注目
欧米では以前から新しい芸術表現方法として浸透していましたが、日本では数年前まで目にすることは少ない手法でした。しかし2012年9月末、東京駅丸の内駅舎の復元イベント「TOKYO STATION VISION」で、プロジェクションマッピングを使ったイベントが行われ、プロジェクター46台を使って、駅舎の窓やレンガが回転したり、上下したりする見事な映像美が表現されました。映像は1万人以上が見たといわれ、これをきっかけに全国各地のイベントで急速に取り入れられるようになりました。 昨年12月から今年2月にかけて大阪観光局とハウステンボス(長崎県佐世保市)が大阪城などで展開していたプロジェクションマッピング「大阪城3Dマッピング スーパーイルミネーション」では、大阪城が炎上したり、崩れおちたり、虎が飛び出すといった映像ショーが約10分間繰り広げられたことで人気となり、有料イベントにもかかわらず、当初目標を約9万人上回る約59万人の来場者を集めました。 このほか姫路城や会津若松城などでもプロジェクションマッピングのイベントが行われています。