営業利益5兆円超えトヨタ、減益予想で示す覚悟、EV・AI・ソフトウェアに1.7兆円投じ変革を加速
幸か不幸か、足元のEV市場は拡大ペースが鈍化。EV化で先駆けた欧米の自動車メーカーは戦略を見直し始めた。トヨタはエンジン車やHVで得た利益をEVやソフトウェア、AI(人工知能)への投資に回す。今期のこうした先進領域に関連した設備投資と研究開発費は、前期比5000億円増の計1兆7000億円を計画している。 トヨタ幹部は「今の環境なら4兆~5兆円を稼ぐ実力はある。しっかりと種まきを進めているところ。地に足をつけて、地道にコツコツとできるかどうかだ」と語る。トヨタは2026年以降に次世代EVと位置づける主力の新型EVを続々と投入する計画だ。
2020年代後半以降もトヨタが勝ち続けられるか、ここでの足場固めの巧拙にかかっている。
横山 隼也 :東洋経済 記者