リリースから11年…ゲームアプリ「モンスターストライク」への思いを語る「20年、30年と続くようなサービスにしていきたい」
◆村瀨龍馬が思う“MIXI最大の利点”
今回のカンファレンスでは、来場者からの質問に村瀨さんが回答する時間もありました。 そのなかで、「『mixi』(2004年にサービスを開始したSNS)の需要が減ってきたタイミングで『モンスト』を当てるというような、既存事業が尻すぼみしてきたなかで新規事業を当てるタイミングがあったかと思いますが、このときの100あるリソースのうち、どのくらい新規事業の開発に充てていたのですか?」という質問に対し、村瀨さんは「『モンスト』の話でいうと、再現性はものすごく難しかったです」と言及。 というのも、「モンスト」は木村弘毅(きむら・こうき)現社長 が当時プロデューサーを務め、少人数で開発を進めたプロジェクト で 生まれたもの。また、当時は「モンスト」以外にさまざまな事業を展開していた時期だったものの、「スマホアプリを作れる人間がそこまでいなかったので、(1から)全員で血眼になって挑戦していた状況で、試行錯誤の連続でした」と振り返ります。 また“これは伸びる!”というコンテンツが生まれたときには“(開発に携わった)1人目のエンジニア”をものすごく重視していると言い、「1人目が優秀だと技術制約などで立ち止まらずに新しいことができるんです。なので、そのスピード感を出すためにいい企画があったら、社内のエースを積極的に投入していましたね」と明かします。 加えて、「ウチの最大の利点は、苦労をともにした人が社長になっているので、デジタルやAIの理解がものすごくあるんですよ。なので(DXに)変えようという意思決定はすごく早い。多分、ウチの会社で一番AI推進をしているのは社長なので、浸透はしやすいと思います」と語ります。
◆来年には“with AI”の時代が来る
最後に、村瀨さんが考える“近未来の風景”を聞いてみると、「近未来の社内風景を考えると“経営会議が大変そうだな”と。というのも、あがってくる資料がすべてAI前提で網羅的かつ合理的なものになるわけです。そのぶん(資料が)分かりやすくなりますし、いろんな方針を決めるのに(AIは)とても良いツールだと思っているので、(今後は)いかに意志を持って何を判断するか(が重要です)。来年にはウチの会社にも“with AI”の時代が来ていると思います」と推測します。 社外的なことに関しては「『モンスト』は(サービス開始から)11年動かしてきましたが、まだまだこれから20年、30年と続くようなサービスにしていきたい」と決意を述べつつ、「エンターテインメントのコンテンツの制作難度はものすごく下がってきていて、例えば、小中高の学生が考えたフワッとしたアイデアも表現できるようになると思うので、“なんだこれ!”みたいなものが世の中にいっぱい生まれてくるとうれしいですね」と期待していました。 (TOKYO FM「DIGITAL VORN Future Pix」2024年12月7日(土)放送より)