高騰野菜価格は産地切り替えで年末までに一部を除いて平年並みに
スーパーマーケットで野菜の値札を見て、うんざりしている人も多いことでしょう。8月末以降の天候不順の影響を受けて、野菜の価格が高騰しています。農林水産省による野菜5品目(キャベツ、レタス、タマネギ、キュウリ、トマト)の小売価格動向調査によると、10月24日~26日の全国平均価格(キログラムあたり)は、平年比でレタスが2倍、キャベツが83%増、キュウリが63%増と軒並み平年を上回っています。農水省生産局の担当者によると、価格高騰は一部を除いて年末までにおさまる模様です。
レタス
レタスは、茨城県などの産地で、9月の天候不順の影響を受けて価格が高騰しました。農水省によると、10月以降は天候も回復し、作物の生育は回復傾向にあるそうです。そのため、11月末にかけて、価格はだんだんと下りはじめています。12月には静岡県や兵庫県といった他の産地のレタスが主流となり、天候しだいですが出荷量が平年並みに戻ると見込まれるため、12月上旬の終盤には価格が平年並みに戻ると予想しています。
キュウリ
同じく、キュウリも産地の天候不順の影響を受け、高騰しましたが、価格はすでに下がりつつあり、月末に向けて価格が平年並みに戻りそうだということです。
キャベツ
キャベツは、レタスが高値傾向となったため、サラダなどでレタスの代わりに使いたいという代替需要が増加して価格が上昇しました。レタスの高騰がおさまれば、キャベツの価格も同じく平年並みに戻る見通しです。
タマネギ
平年に比べ価格が11%増のタマネギは、出荷量が例年並みか若干増加しそうな状態で推移していますが、野菜全体の価格が高いため、つられて高くなっているそうです。ほかの野菜の価格が落ち着いてくれば、平年並みか少々安い水準になると農水省は見ています。
トマト
なお、同15%増のトマトは、熊本県などの産地における9月中~下旬の天候不順により、これから月後半にかけて一時価格が上がる見込みですが、現在のレタスほど大幅に上がることはなさそうです。今後、天候が良好ならば12月頭くらいには平年並みに戻る見込みとしています。