高騰野菜価格は産地切り替えで年末までに一部を除いて平年並みに
ジャガイモとニンジン
一方、高値傾向が年明け以降も続きそうなのが、ジャガイモとニンジンです。ジャガイモは、産地・北海道で、6月の長雨や8月の台風の影響により、出荷量が平年を下回っています。年内の産地は北海道産だけです。来年1月半ば以降は、九州産のジャガイモが出荷されますので、天候不順がなければ価格も下がりはじめ、北海道産の出荷が終わった後の同5月には平年並みの価格に戻ると見られています。 ニンジンは、北海道と、その次の産地である千葉県の両方が天候不順の影響を受けたため、出荷量が平年を下回っています。平年並み価格まで下がるのは、天候に問題なければ3月半ば、その前の産地である鹿児島県の状況次第ではもう少し早まる見込みです。
野菜の価格は産地が切り替われば「リセット」
ここまで見てきた通り、野菜の産地は年間で移り変わっていきます。農水省の担当者は、野菜の価格高騰について「産地が切り替われば、リセットされます」としています。また、畑に植えてから出荷までの期間がレタスは約45日、キャベツでも約60日ぐらいなのに対し、ジャガイモやニンジンは約120日を要するということですので、こうした栽培期間の長短も、価格高騰からの回復時期を左右します。 (取材・文:具志堅浩二)