輝く! 週プレ「やりすぎカー・オブ・ザ・イヤー」2024
■噂の"顔面カー"もランクイン! ――4位はポルシェ911 GT3 RSです。 渡辺 理屈抜きに、鬼のリアウイングがやりすぎ! ――祭りのやぐらに匹敵するインパクトです。 渡辺 もちろん、リアウイングだけでなく、走りもやりすぎです。水平対向6気筒4Lツインターボガソリンエンジンにモーターも組み合わせ、最高出力は541馬力、最大トルクは610Nm、最高速度は時速312キロ! 停車状態から3.2秒で時速100キロに到達します。 ――ヤバっ! 渡辺 ちなみに1963年に登場した最初のポルシェ911は、5ナンバーサイズのボディに水平対向6気筒2Lエンジンを搭載し、最高出力は130馬力でした。 ――5位は、今年上半期のやりすぎカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたEVコンセプトカーです。 渡辺 ド派手なガルウイングドアは誰がどう見てもやりすぎ。ちなみにホンダゼロシリーズのフラッグシップとなるサルーンは、2026年に米国を皮切りに市販化予定です。どんな走りのクルマに仕上げてくるか楽しみです。 ――続いて6位は? 渡辺 いい意味で一線を越えた、野獣フェースのピックアップトラック・三菱トライトンです。この顔面の破壊力は文句ナシのやりすぎ! ――7位はフィアットです。 渡辺 新型EVの600e(セイチェントイー)を選びました。トライトンとは対照的なあざとかわいい顔立ちがやりすぎ。実は正面から見ると、こちらを軽くにらんでいるような雰囲気も。実に小悪魔的なクルマです。 もともとこの顔立ちは1957年に誕生したクラシックなフィアット500(チンクエチェント)がルーツ。60年以上の歳月を経て、独特のデザインに進化したクルマともいえます。
■ホンダとスズキのシン・軽がスゴい! ――8位はホンダの軽です。 渡辺 今年9月、日本市場に"絶対王者"として君臨するホンダの軽スーパーハイトワゴン・N-BOXに追加されたN-BOXジョイを選びました。 ――ゴッリゴリのSUVモデルではなく、癒やし系ゆるふわSUVです。 渡辺 しかも、シートの生地や荷室の素材は全車チェック柄! 後席を倒すと荷室というよりチェック柄のカーペットを敷いた小部屋にいる気分が味わえます。 ――9位も軽です。 渡辺 スズキのスーパーキャリイの特別仕様車Xリミテッドです。実はこのXリミテッド、若い女性スタッフふたりがデザインしました。まず彼女たちはキャリイの使われ方を調べたそうです。 ――そこで何を得た? 渡辺 軽トラは働くクルマの顔だけでなく、日常の足としても重宝されていることがわかったそうです。そこで、フロントマスクやドアパネルを部分的にブラックに仕上げ、ホイールもブラック塗装するなど、見た目を磨き込んだ。 ――その結果、Xリミテッドは、外観のカッコ良さが人気を呼んだわけですね。 渡辺 つけ加えると、Xリミテッドは、アウトドアの相棒として指名買いされることも多いとか。 ――10位のやりすぎカーは4位に続き、再びポルシェ! 渡辺 タイカンに決定です。 ――ドジャースの大谷翔平が、背番号「17」を譲ってくれた同僚の妻にプレゼントし、世界的な注目カーになりました。ズバリ、タイカンはどこがやりすぎ? 渡辺 ポルシェ初のEVで、ボディは4ドアです。エコカーのEVですが、そのパワーはすさまじい。現行型GTSの最高出力は700馬力で、時速100キロ到達タイムは3.3秒。最速仕様は1034馬力で時速100キロ到達は2.3秒。もはやなんのためのEVなのかと思う鬼スペックで......完全なやりすぎカー! 撮影/山本佳吾 望月浩彦 週プレ自動車班