ME:Iファンコンサート完遂 エネルギッシュなステージで「最高」を更新していく11人
4月のデビュー以来、怒涛の勢いで2024年の音楽シーンを走り抜けてきた11人ガールズグループガールズ、ME:I。『第66回輝く!日本レコード大賞』での新人賞受賞、『第75回NHK紅白歌合戦』への出演決定など、華々しい活躍をみせている。そんな彼女たちが、結成日直前となる12月11、12日に冬のファンコンサート『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』を幕張メッセ国際展示場9-10ホールにて開催。計2公演で約2.6万人を動員し、集まったYOU:MEと一緒に心温まる時間を作り上げた。 【ライブ写真ギャラリー】『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』 ライブ開始前から、すでに会場はハッピームード。SEとして流れる「Sweetie」に合わせて鳴り響くコールは安定感があり、いつ本番が始まっても大丈夫だとME:Iに示しているようだ。照明が落ち場内が薄暗くなると、メンバーを呼ぶファンの声が至るところから湧きあがった。 クリスマスパーティーを彷彿させるVCRに次いで、舞台に姿を現した10人。季節感のあるトラックに乗せて可愛らしくステップを踏む姿は、さながら冬の妖精だ。「Click(Holiday Ver.)」のパフォーマンスも、ぬいぐるみを触れたりテーブルに腰掛けながら歌ったり、普段とは一味違う演出も交えて展開。ホリデームードを一段と盛り上げていく。「Hi-Five」に繋がれると、メンバーは踊りながらセンターステージへ。クールな視線を飛ばしたかと思えば、次の瞬間にはキュートな笑顔で観客をノックアウト。デビュー時以上にバリエーションの増えた表情は、この数ヶ月間で彼女たちが着々と進化を遂げてきたことを物語っていた。 とはいえ、MCをする雰囲気は、まだまだ初々しい。KOKONAが「私たちが今日、YOU:MEをこの『Sweet Holiday』に招待した理由はなんだかわかりますか」と問いかけると、会場からは「なになに~!?」と声があがり、そのノリの良さにメンバーの空気もふわっと解ける。RANから『第66回輝く!日本レコード大賞』新人賞、『第75回NHK紅白歌合戦』初出場決定が告げられると、たくさんの「おめでとう」が彼女たちを包みこんだ。 KEIKOの「一緒にクッキーを味わいに行ってみましょうか」という言葉を合図に、導かれたのは「Cookie Party」。クッキーをパクッと頬張ったり、“味わおう yum, yum”で手をぴょこぴょこ動かしたり、キュートなモーションが満載のポップチューンにオーディエンスも骨抜きだ。 VCRを経て、続いてはユニットステージへ。先行はMIU、MOMONA、RAN、KEIKO、KOKONAによる「小悪魔(Baddie)」だ。大人っぽいパンツスタイルに身を包み、洗練された色気を放つ5人。いつにない強気な佇まいを前に、客席からも歓声が止まらない。ギターソロでは堂々としたダンスブレイクで魅せ、ME:Iの新たな可能性を提示した。後行のCOCORO、SHIZUKU、AYANE、RINON、SUZUは、とびきりラブリーに「AtoZ」を披露。ピンクと白を基調とした甘めなスタイリングも相まって、尋常じゃないほどの可愛いが放出される。オーディション時、RINONとSHIZUKUの魅力を拡げたナンバーのドロップに、会場も大いに盛り上がった。 ME:Iからの『Sweet Holiday』のプレゼントは、特別に準備したスペシャルステージだけにとどまらない。SUZUが「今からME:IはYOU:MEのためにサンタになろうと思うんですけど。サンタはソリに乗るけど、ME:Iは特別に準備したものがあります」と告げると、ステージ袖にME:EYEカーが出現。メンバーは「どこまででも行っちゃいますよ」「奥の人、待っててよ」と口にしながらトロッコへ乗りこみ、「ロマンスの神様」と共に場内へ旅に出た。YOU:MEひとりひとりと目を合わせ、手を振ったりサインボールを投げたり、至近距離での交流を楽しむME:I。幕張メッセは客席に段差がないため、後方の座席だと寂しさを感じやすいが、「そんな思いは絶対させない」と言わんばかりに、しっかりと後ろのほうまで会いにいっていたのが印象的だった。「Sugar Bomb(City pop Ver.)」と2曲に渡って会場を巡りきると、センターステージへ再集合。全員で息のあったダンスを繰り広げ、スペシャルなME:EYEカータイムを締めくくった。 楽しい時間というのは、あっという間に過ぎ去っていくもの。ME:Iからたくさんの愛が詰まったステージも、いよいよラストスパートへ。「名残惜しいんですけど、いよいよ最後の1曲になりました。次はどんな曲がいいですか、みなさん」とKOKOROが問いかけると、「最初から!」「モアナ!」「&ME」と思い思いの曲を口にするYOU:ME。その声を聞いたMIUが「「&ME」ちょっと待ってよ」と話し、笑いを誘発する一幕もあった。 最後を飾ったのは、初披露となった新曲の「Sweetie」。パフォーマンス前に、MIU、SHIZUKU、KOKONAを中心としたダンスレクチャーを行ったこともあり、サビではメンバーと一緒にYOU:MEがダンス。メンバーがくるっとターンをするたびに、肩からかけたケープが空気を含んでふわっと広がり、ロマンティックな空気が放たれていた。 本編終了後の幕間では、スクリーンに映し出された「YOU:MEの素敵なハーモニーを聞かせてください」のメッセージを受け、「Our Diary」のシンガロングが響き渡る。曲が終盤に差し掛かる頃には、歌声を引き継ぐようにして衣装をチェンジしたメンバーが登場。そのまま「Tomorrow」を柔らかな表情で歌い上げると、多幸感溢れる柔らかな時を作り上げた。 コンサートの感想を一人ひとり語り、ついにオオトリとなる「&ME(Holiday Ver.)」へ。最後の1曲であっても10人は全くバテている様子がなく、まだまだステージを続けていけそうなほどエネルギッシュ。ブレない体幹や弾むような足取りは、この1年間で彼女たちが成長してきたことを力強く裏付ける。ラストには夜空の映像を背に、星型の紙吹雪がキラキラと舞い、特別な夜を結んだのだった。 12月16日で、ついに結成1周年を迎えたME:I。たった1年、されど1年。全体的にボトムアップしたパフォーマンスは、瞬く間に過ぎ行く年月のなかで、彼女たちが着実に歩みを進めてきたことを物語っていた。2年目のME:Iもきっと、さらなる最高を更新していくことだろう。11人がどんな未来を魅せてくれるのか、引き続き期待したい。
Ayaka Sakai