松本人志不在の番組を救った超ヒット企画…SNSで「水ダウ」が大拡散されたワケ
12月18日の『水曜日のダウンタウンSP』(TBS系)で、人気企画「名探偵津田」の最新作「第3話 怪盗vs名探偵~狙われた白鳥の歌~」が放送された。 【画像】大反響を集めた水ダウ「名探偵津田」の名シーン
SNSでは考察合戦で関連ワードがトレンド入り
この企画は、ダイアン・津田篤宏がいきなりミステリードラマの世界に引きずり込まれるドッキリ。しかも、通常のドッキリ企画と違い、殺人事件の犯人を見つけるまで帰れないという、長時間拘束のロケが行われる。 この企画は、2023年1月25日に「犯人を見つけるまでミステリードラマの世界から抜け出せないドッキリ、めちゃしんどい説」として登場。さらに、第2弾が2023年11月8日から2週に渡って放送された。 今回の第3弾は特に人気がすさまじく、犯人役の俳優のインスタ投稿には約4000件以上のコメントが集中。各ニュースサイトが放送の様子を記事化し、X(旧Twitter)を中心としたSNSでは考察合戦が繰り広げられ、関連ワードがトレンド入りした。 なぜ、この「名探偵津田」は人気なのか? 今回の第3弾の内容も含めて、元テレビ局スタッフが解説していく。
津田の人間臭さでドラマとミスマッチを起こすおもしろさ
まだ見たことがない人のために、まずは「名探偵津田」の企画を説明すると、前述通りドラマの世界に引き込まれた津田は、殺人事件に必ず巻き込まれる。その際、「芸人・ダイアン津田篤宏」では無く一人の探偵として扱われ、他の登場人物も『水曜日のダウンタウン』の撮影という概念ナシで、あくまでミステリードラマの登場人物として振る舞う。 結果、津田だけが現実と虚構の世界線を行き来するようになり、不自然な設定のままミステリードラマが進んでいく。津田は不可解な設定に戸惑い、イライラをつのらせて随所で暴言を吐くようになる。 つまり津田のガサツな人間性が他の番組より色濃く出ることになり、嫌々(いやいや)企画に参加してシリアスなドラマにミスマッチを起こすことで、笑いを生み出していく。 今回の放送でも、「名探偵津田」のスタートを察した津田は全力で参加を嫌がっていた。事件は『水曜日のダウンタウン』の収録スタジオで、アンガールズ田中卓志が殺されるところからスタート。すぐに異変に気づいた津田は、とにかく企画への参加を拒否し、新潟が舞台と分かると着替えがないとゴネて、大きな話題になった「長袖をください」というセリフを披露。 とにかく毎回、ミステリードラマに参加したくない津田が主人公というおもしろさを生み出されている。 当然、彼が嫌々なので事件解決にも後ろ向きであり、第3弾では新潟のホテルが舞台なのだが、深夜の労働や長い移動にはじめから不満たらたら。しかも、寝ようとすると何度も起こされる嫌がらせを受け、最終的には「東京に帰る」とマジギレする場面も見せてくれた。 また、前回の第2弾では長野の山奥にある村が舞台であったが、とにかく坂が多いことに文句を連発。重要なアイテムとなる鞠(まり)を見つけなければいけない展開に「めんどくせえ」と発し、ミステリードラマの定番となる検証もやりたがらない。 どこまでも人間臭い津田がおもしろく、バラエティ番組でありながら新しい形のミステリードラマを生み出すことに成功している。