3バックで迫力増すクロス攻撃にFW小川航基「そこは自分の特長」「縁起いい」バーレーンで凱旋弾へ
大勝の陰で抱いた悔しさは、思い出の地でぶつけていく構えだ。日本代表FW小川航基(NECナイメヘン)が8日、遠征先のバーレーンで報道陣の取材に対応。終盤の出場となったW杯最終予選初戦・中国戦(◯7-0)を「チームは素晴らしい勝ち方だったけど、個人としてストライカーとして悔しいものはあった」と振り返りつつ、10日の第2戦バーレーン戦での奮起を誓った。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 小川は5日に行われた中国戦の後半34分から3-4-2-1の1トップで途中出場。後半アディショナルタイムにMF伊東純也からのクロスに完璧なタイミングで反応したが、ヘディングシュートがクロスバーを叩い無得点に終わった。「僕自身決められたシーンもあったし、もっと信頼を得るためにはこういうところから信頼をアピールしたい」。次の一戦ではその悔しさをバネにしたいところだ。 日本代表に6月シリーズから導入された“攻撃的3バック”ではクロス攻撃からの得点が増加中。小川自身も2次予選・ミャンマー戦で2得点を決めており、磨き上げてきた強みを発揮できるシステムだと言える。 「クロスからの入り、クロスからの得点はずっと僕の強みでやっている中で、3バックでいい持ち運びをして、ウイングバックでいい状態で持てるシーンがすごく増えたので、だからこそクロスからの得点もたくさんあった」(小川) 中国戦ではウイングバックからウイングバックへのクロスが得点につながり、配置上のメリットを出した。だが、これを1トップも決められるようになればさらに破壊力は増すはずだ。 「ウイングバックが得点能力の高い選手が揃っているけど、その中でもストライカーがしっかりと真ん中でどしっと構えて叩ける、動き出しの駆け引きで制して得点を取るシーンが必ず必要になる」。そう意気込む小川は「そこは自分の特長でもあるし、純也くんとか(堂安)律からのいいクロスが上がってきたのでイメージはできている」と自信も口にした。 またバーレーンは小川にとって良い印象が残る場所。2016年、U-19日本代表のエースとして臨んだAFC U19アジア選手権で3ゴールを記録し、10年ぶりのU-20W杯出場と史上初のアジア制覇に貢献していた。今回の試合会場と同じナショナル・スタジアムではU-20W杯出場に導くゴールや、決勝のPK戦で優勝を決めるキックを沈めた実績もある。 「いいイメージで優勝して終われた地なので縁起はいいのかなと。出場できたらしっかりアピールしたい」。2年後のW杯に並ならぬモチベーションを抱く世代屈指のストライカーは8年前に世界への扉をこじ開けた場所で、夢舞台への道のりを切り拓いていくつもりだ。