ももクロ、米国ツアー決定! 日本発アイドルが米国で成功するカギとは?
5人組人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」が2日、埼玉・西武プリンスドームで行われたドームツアー「MOMOIRO CLOVER Z DOME TREK 2016 “AMARANTHUS/白金の夜明け”」のファイナル公演初日で、米国ツアー「アメリカ横断ウルトラライブ」を行うことを発表した。 「ももクロ」は、ニューヨーク公演を皮切りにロサンゼルス、ハワイの3カ所で4公演を開催。 百田夏菜子は「お前らー! ニューヨークに行きたいかー!」と叫び、佐々木彩夏は「日程とかはまた今度発表するので楽しみにしていてください!」と笑顔でファンに呼び掛けた。
世界を席巻する日本のアイドル文化
日本のアイドルグループの海外進出といえば、AKB48グループが中国や台湾などアジアを中心に海外公演を展開し、日本のアイドル文化を“輸出”してきたことで知られている。 海外版姉妹グループの「JKT48」(インドネシア)、「SNH48」(中国)が現在も活動しており、日本のアイドル文化の関心も海外で飛躍的に高まっている。 芸能評論家の三杉武氏は語る。 「昨今では、発祥の地であるフランス以外の国々でも『ジャパン・エキスポ』が開催されていますが、多くの日本のアイドルもステージに立っているように、今や日本のアイドル文化はアニメや漫画と同様に海外でも高く支持され、世界中に多くのファンを持っています。昨年の『AKB48』の選抜総選挙でも、海外から数多くの票が集まったことも記憶に新しい」 今年中には「TPE48」(台湾)、「MNL48」(フィリピン)、「BNK48」(タイ)の始動も決定している。 AKB48グループ以外に目を向けても、「モーニング娘。(現・モーニング娘。’16)」もフランスを中心に欧州で人気を集めている。
米国は“ストーリー”よりも純粋なパフォーマンス!?
その一方で、こと米国に関してはほかの国々に比べると、日本のアイドル文化が受け入れられにくいという実情もある。 「アイドルの最大の魅力は、ファンがその成長過程や“ストーリー”を共有できるという点にあり、そのぶん対象への親近感もわき、応援するエネルギーにもつながるわけですが、ショービジネスの本場と言われる米国に関しては、このような成長過程を楽しむという感覚は希薄なように感じます。あくまで現時点で完成された“商品”のパフォーマンスに対して、純粋に評価を下すという傾向が強く、このあたりがほかの海外ほどアイドル文化が評価されにくい理由の一つだと思います」(三杉氏) 実際、米国では以前から日本文化振興イベントを利用したゲストライブなどの公演などはあっても、アイドルグループによる本格的な進出は実現してこなかった。 「『ももクロ』については、今回のツアー発表前には、米国の伝説的ロックバンド『KISS』とコラボシングルを発売したり、『KISS』の40周年記念日本ツアーにゲスト出演するなど、今回の米国進出の準備を進めていた観がありますね。アジアやフランスと異なり、それだけ米国進出のハードルは高いということでしょう」とはアイドル誌の編集者。