日本株は下落、米株安嫌気し電機や自動車に売り-連休前に利益確定
(ブルームバーグ): 30日大納会の東京株式相場は下落。前週末の米国株安が嫌気され、電機や自動車、機械など輸出関連が軟調に推移している。東証株価指数(TOPIX)は前週末まで5日続伸しており、年末年始の休暇を前に利益確定の売りが出やすい。一方、米金利の高止まりを背景に銀行株は高い。
TOPIXを構成する2124銘柄のうち1119銘柄が上昇、876銘柄が下落している。
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは、日本株は前週末に大きく上昇したため、きょうは利益確定的な動きが出ていると説明。電機など先週好調だったセクターの下げが目立つと述べた。日経平均は27日にレンジ上限として意識されていた4万円を上回ったため、再びレンジ推移に戻りそうな気配があるとも指摘した。
米金利高が支えとなり、三菱UFJフィナンシャル・グループをはじめ銀行株は買われている。浪岡氏は日本銀行による1月の利上げの可能性も一部で意識されていると話した。
同氏によると、地政学リスクの高まりを背景に海運株も高い。アゼルバイジャンのアリエフ大統領は前週の旅客機墜落について、ロシアが「偶発的」に攻撃したと発言。韓国政局など朝鮮半島情勢も依然として不安定な状態にある。
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Alice French, Toshiro Hasegawa