【大学野球】法大が勝ち点1を奪取 「左右のエース」を不動の立場とした篠木健太郎&吉鶴翔瑛
左右の両輪で勝ち点を挙げた充実感
今季初の勝ち点まで、ラスト1イニングである。大島監督はベンチでの舞台裏を明かす。 「吉鶴が『9回の1イニングを行きます!』と。本来は、行かせたくなかったんですが……(苦笑)。篠木が8回に全力で行くので、2人の気持ちがそう(決断)なった」 吉鶴は9回表、立大の攻撃を3人で締めた。左右の両輪で勝ち点を挙げた充実感を、高校からの同級生・篠木はうれしそうに語る。 「(試合前に)『飛ばしていくから』と言ったんです。すると、吉鶴は『あとは、任せろ』と。信頼している。吉鶴が後ろに控えていると頼もしいです」。法大はこれ以上ない二枚看板による継投リレーで、絶好のスタートを切った。大島監督は手ごたえを口にした。 「この3試合で3失点。投手を含めた守りができれば、勝機は出てくる。今後もこういう展開が多くなると思うので、篠木に踏ん張ってもらわないといけないですかね?(苦笑)」 横にいた篠木はニッコリ笑った。頼られるほど、意気に感じる右腕エースである。残り4カードの抱負を問われると「チームとしても、自分としても目指しているものがある。勝利に貢献できる投球をしたい」と真っすぐ前を向いて答えた。法大のリーグ優勝は2020年春が最後。篠木はV経験がなく、今春は並々ならぬ思いがある。4月27日から組まれる次カードは昨秋の優勝校・慶大だ。吉鶴とともに、4年生が法大をけん引していく。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール