6回を無失点で終え、笑顔でベンチへ引き揚げる和田（撮影・栗木一考）

　◆ソフトバンク2―0西武（25日、みずほペイペイドーム）【#OTTOホークス情報】 　4年ぶりのパ・リーグ制覇を果たしたソフトバンクにとって、次はクライマックスシリーズ（CS）ファイナルステージに万全の調整で臨むことが必要になる。独走での優勝だけに「日本シリーズには行けるだろう」という声もあると思うが、現実はそんなに簡単ではない。疲労を考慮した休養も大事だし、試合感覚も維持しなければならない。何が起きてもカバーできるように、控えの選手層も厚くしておきたい。 ■尻もちスロー！鷹のジーターが魅せた【写真複数】 　この難しい準備を進める上で、今回の西武戦を含めたレギュラーシーズンのラスト8試合は非常に大切になる。故障者が続いている救援陣では、中継ぎ調整をしてきたベテランの和田が源田と西川の左打者をきちんと抑えた。久しぶりの1軍での登板が「試験」という感じで余計な力も入っていたし、球の質もまだ本来のものではなかったが、それでも左のリリーフの一員として結果を出したのは大きい。 　9勝目を手にしたスチュワートは短期決戦でも計算できる存在になった。自分のペースで投げられていたし、リーグ最多タイの13勝を挙げている有原らと比べても、5回無安打無失点の今回を含めた最近の安定感は一番。以前は力むイニングが散見されたが、それもなくなってきた。この状態を維持できるように調整してほしい。 　野手では調子を上げないといけない正木が2安打。1本目は隅田のカーブを左肩を残して捉え、2本目の二塁打も変化球を左翼線へ運んだ。いいきっかけになっただろう。7回から途中出場した谷川原は、甲斐と海野に続く3番手の捕手としてさらに経験値を上げておきたい。打つ方はもともと得意な選手。隅田の初球を捉えた7回の適時三塁打は見事だった。 　CSの準備を進めると同時に、若手や新戦力に経験を積ませようという部分も見えた。新外国人のダウンズは初の1軍で二塁と遊撃を守り、来日初安打も出た。まだ「1軍の投手にどう反応するか」という段階ではある。ただ、今後も結果を残し続けるようなら、面白い存在になりうるかもしれない。（西日本スポーツ評論家） 【おすすめ記事　優勝特集】 女性関係の不祥事で大批判…山川穂高を支えた妻の一言、小久保監督の長男&長女が父に贈る言葉、秋山幸二さんが語る小久保采配など西スポWEB OTTO!が総力取材したとっておき優勝記事がたっぷりです。 ▼下記の関連記事から▼