iPhone、iPadだけで本格的なアイドルのプロモーション動画は作れるか?
スマートフォンやタブレットが全盛の時代に、本格的な機材を使わず、手持ちのデバイスだけでプロモーションビデオ(PV)を作ったらどうなるか? 「みんなで育てるアイドル」をコンセプトとしたソーシャルアイドル「notall(ノタル)」のPVはそんな視点で制作された。果たしてその成果は? テレビやDVDなどでは、当たり前の動画コンテンツ。インターネットでも昔はともかく、いまや動画はあって当然のコンテンツになっている。その一方で、頭を悩ませているのは動画を制作したり、発注したりする側の企業などだ。一言で言うと、非常にお金がかかる。
通常、プロモーションビデオを作る場合は、映像制作会社に発注するのだが、それでは予算が許さない場合がある。自前でやってみようとしても、撮影・編集機材を揃えるだけで何十万円、何百万円とかかってしまう。 「それならば、低コストで実現できないのか?」とスマートデバイスによる映像制作に実験的に取り組んだのが、東京都江東区の「博報堂アイ・スタジオ」だ。ウェブサイトの制作やスマートデバイス向けのアプリ開発などを本業としている。 一方、プロモーション動画を発注したのはソーシャルアイドル「notall(ノタル)」をプロデュースするインターネット放送のワロップ放送局(東京都墨田区)。女子4人で構成するnotallは、6月25日にシングル「恋のスマソークラ」でデビュー。グループ名やメンバーのニックネームをネットユーザーから公募して決めるなど、インターネットを中心にユーザーとアイドルとの間に深い関わりを持たせることをコンセプトとしている。 4分51秒のプロモーションビデオは、全編スマートフォンのみで撮影され、タブレット端末のみで編集された。といっても、手ブレを抑えたり、画角に変化を持たせるために、安定支持機材やレンズキットも使ったが、いずれも個人がお小遣いで買えるくらいの金額で収まっている。