2025年パ・リーグ“新人王”は誰だ!? 低迷西武を救う「伊勢の怪物」、佐々木朗希の穴を埋めるロッテの「155キロ右腕」ほか、各球団のブレイク候補を一挙公開
西武の大砲候補は大学時代“伊勢の怪物”と恐れられていた
パ・リーグ三連覇から一転して5位に沈んだオリックス。チーム最多の15本塁打を放ったセデーニョがオフに退団となり、長打力不足が課題となる。新たな中軸候補として期待したい若手が、2022年のドラフト2位、内藤鵬だ。 日本航空石川時代は、1年秋から不動の4番となり、2年春の県大会では5試合で5本塁打を放つなど活躍を見せて、オリックスに指名された。1年目に左膝、2年目には左肩をそれぞれ故障して長期離脱となり、二軍でもまだ目立った成績は残していない。 しかしながら、2024年はシーズン終盤に一軍昇格を果たし、プロ初安打をマーク。オフに台湾で行われた「2024アジアウインターベースボールリーグ」でも2本のホームランを放っている。スイングに悪いクセがなく、遠くへ飛ばすコツを持っている。怪我をせずに、1年を通じてプレーできる体力を身につけることが重要だが、若手の大砲候補は、オリックス浮上のためには欠かせないピースだけに、首脳陣の思い切った抜擢を期待したい。 2024年は、歴史的な大敗となった西武。大きな課題は、何といっても得点力不足だ。若手野手の台頭が望まれるなかで、大砲候補として楽しみな選手が、2023年のドラフト6位、村田怜音だ。 三重・相可、皇学館大を通じて全国大会の出場経験はないものの、大学時代にホームランを量産して“伊勢の怪物”と呼ばれた。 西武入団後、1年目から二軍で3割を大きく超える打率を残すと、5月に一軍昇格を果たして、5月11日の楽天戦でプロ初安打をマークしている。スタメン出場4試合目となった同15日の日本ハム戦で、一塁のファールフライを追った際にネットに激突、左膝を負傷して長期離脱となったが、1年目から大きな可能性を見せたことは間違いない。特に軽くバットを振っているようでも、遠くへ飛ばせる長打力は大きな魅力だ。 今の西武に最も不足している部分と言えるだけに、2年目はキャンプ、オープン戦からアピールして開幕からレギュラー争いに加わってもらいたい。 西尾典文(にしお・のりふみ) 野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。 デイリー新潮編集部
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