異業種が“陸上養殖”に乗り出した! “ご当地サーモン” 全国に拡大……特産品を目指すその味は?『every.気になる!』
■ご当地で陸上養殖だからこその魅力
養殖場から車で20分ほど離れた飲食店では、運ばれたばかりの新鮮なサーモンを一年中食べることができます。 肉厚な切り身が、たっぷりのったサーモン丼。お値段は、1628円(木更津産おかそだちサーモン丼/海鮮食堂KUTTA)。 お客さん 「身がしっかりしていて、甘みを抑えられていて、おいしいです」 ほどよい脂とサッパリとした味わいが、このサーモンの特徴だといいます。さらに、こんなメリットも… 海鮮食堂KUTTA料理長 竹内 瑛二郎さん 「養殖だからこそ、値段の変動があまりないので、3年半営業しているんですけども、当初から値段の方は変えておりません」 こうした、ご当地サーモンの養殖場は、全国に広がっていて、9年前に比べ約2.6倍に。現在、140種類を超えるご当地サーモンがあるといいます。
■地域の資源を生かして育てる
栃木県宇都宮市には、2024年1月から養殖を始めた、ある施設が。“ご当地サーモン”を育てて特産品に、と考えています。 職員 「こちらが養殖の池になります」 池の中には、数多くのサーモンが。管理しているのは、実は水道局の職員。養殖に乗り出したのは、宇都宮市の“浄水場”でした。 宇都宮市 上下水道局 関口 祐樹さん 「白沢浄水場では地下水をくみ上げて使っているんですけども、水温・水質がサケ・マス類の養殖に最適だというところで、陸上養殖を始めました」 水温が15℃前後と安定していることから、水質監視用の池を利用しています。ポイントは、水質の良さ。ご当地サーモンとあって、そのエサにも特徴が。加えていたのは赤い液体。これは… 宇都宮市 上下水道局 関口 祐樹さん 「いちごをミキサーで混ぜて、ジュース化したものになります」 栃木県の特産品である、いちごを使って育て、「うつのみやストロベリーサーモン」と命名しました。
■陸上養殖サーモンを栃木の特産品へ
まだ成長途中のサーモンですが… 宇都宮市 上下水道局 関口 祐樹さん 「私たちも初めてなので楽しみにしているところです」 この日、初めて味のチェックをするということで、立ち会わせてもらいました。 とれたての新鮮なサーモン。その身は、きれいなオレンジ色です。 宇都宮市 上下水道局 関口 祐樹さん 「さっそく、いただきます」 「ちゃんとサーモンの味がして、おいしいです。結構身がしっかりしていますよね」 職員 「臭みとかもなく、すごくさっぱりしている」 宇都宮の餃子に次ぐ、新たな特産品を目指し、11月ごろの出荷を予定しているということです。 (9月24日「news every.」より)