40代からの代謝アップ!管理栄養士が教える【曜日別・味噌汁カレンダー】栄養学的観点から解説
今月は栄養学的観点から「曜日別の味噌汁」をご提案します。お休みモードからの切り替えに体力を使う月曜日、集中力を高めたい火曜日、まだまだ折り返し地点の水曜日、持久力を高めてなんとか乗り切りたい木曜日、うまくコミュニケーションをとりたい金曜日、エネルギーチャージで思い切り楽しみたい土曜日、リラックスしたい日曜日。それぞれの曜日の特徴を踏まえたコンディショニング飯を管理栄養士がご紹介します。毎日のパフォーマンスアップは、生活の質を向上させてくれるだけでなく、代謝が良くなることで美痩せも狙えます! ◆画像で詳しく見る→管理栄養士が教える【曜日別・味噌汁カレンダー】 ■月曜日:休息モードから活動モードに切り替えたい イワシのつみれ汁 イワシ:チロシン、鉄、ビタミンB6は、やる気や記憶力をアップさせるドーパミンの材料です。食後の体温上昇を促すタンパク質は、休息モードから活動モードのスイッチングに! 骨ごと食べられるつみれは、カルシウムの補給にもぴったりです。 ニラ:身体を温める作用のあるニラとイワシの組合せ。最も体温が低い「朝のスイッチング味噌汁」にいかがでしょうか? 抗酸化ビタミンが豊富なニラは、月曜日のストレス対策にもおすすめです。 ■火曜日:集中力を高めてパフォーマンスを維持したい たまごと海苔の味噌汁 たまご:卵黄に豊富なコリンは、味噌のビタミンB1とともに、脳を活性化するアセチルコリンの材料。記憶力のほか、筋肉の動きや睡眠にも関わっています。 海苔:幸せホルモン・セロトニンの90%は、腸に存在します。海苔の水溶性食物繊維と発酵食品である味噌の組み合わせで、腸内環境を整えることはメンタルケアにも繋がります。カルシウム、マグネシウムの補給はイライラ解消に! ■水曜日:睡眠の質を高めて疲れを取り除きたい アサリの味噌汁 アサリ:睡眠をコントロールするメラトニンの材料(トリプトファン、ビタミンB6、マグネシウム、亜鉛、鉄)を全て持つアサリ。良質な睡眠は疲れを取り除くだけでなく、体脂肪の分解も促すでしょう。 みつば:β-カロテンやビタミンCの抗酸化力は疲労回復に! 香り成分であるリナロールやピネンには、リラックス効果があります。 ■木曜日:後半戦を乗り切る持久力が欲しい 豚汁 豚肉:糖質代謝を促すビタミンB1が、食べたものをしっかりエネルギーに変えます。ビタミンB1は水溶性なので、汁ごと食べられる味噌汁などの料理が◎ ねぎ:特有のにおい成分アリシンが、豚肉に豊富なビタミンB1の吸収を助け、持久力を養います。ビタミンCの抗酸化力は、ストレスダメージを軽減してくれるでしょう。 ■金曜日:コミュニケーション能力が求められる金曜日 豆腐とわかめの味噌汁 豆腐:不足しやすいカルシウムとマグネシウムの補充はイライラ予防に! また、豆腐は幸せホルモン・セロトニンの材料(トリプトファン、ビタミンB6、マグネシウム)を、全て持っています。 わかめ:幸せホルモン・セロトニンを増やすためには腸内環境を整えることも重要です。セロトニンの大半は、脳ではなく腸に存在しているからです。わかめに豊富な水溶性食物繊維は、豆腐のオリゴ糖、発酵食品である味噌とともに、腸内細菌を元気にします。腸と心が整うことは、スムーズなコミュニケーションに役立つはずです。 ■土曜日:エネルギーチャージでアクティブに過ごしたい土曜日 もち入りキムチチゲ風味噌汁 もち:米よりも消化に時間のかかるもちは、持久力勝負の日におすすめです。ただし、ビタミンB1が不足している状態では、糖質をエネルギーに変えられません。キムチに含まれるニンニクはビタミンB1が豊富。もちの糖質をエネルギーに変えることができます。ニンニクには、ビタミンB 1の吸収を促すアリシンも含まれており、効率的な糖質代謝が期待できます。 大豆もやし:タンパク質も食物繊維もビタミンB1も豊富な野菜。よく噛んで食べるため、満腹感も得られやすいです。ただし、これだけではタンパク質が足りないので、落としたまごや豆腐でタンパク質を補いましょう。 ■日曜日:自分らしくリラックスしたい日曜日 納豆の味噌汁 納豆:タンパク質も食物繊維もビタミンもミネラルも摂れるのが、植物性タンパク質のすばらしさ。納豆にはGABAの材料(グルタミン酸、ビタミンB6)がどちらも含まれています。不安やストレスを抑えて、リラックス効果をもたらすGABAには、睡眠の質を向上させる働きもあります。 じつはGABAは、脳内だけでなく、腸内の乳酸菌やビフィズス菌などによっても作られます。シンバイオティクスによる納豆の整腸作用には、GABAを増やす効果も期待できるでしょう。 今月は、栄養学的観点から「曜日別の味噌汁」をご提案させていただきました。 私の推奨する「40代以降のスローダイエット」では、無理なく、日々の代謝を高めることを目指しています。大したことがないと思えるような、些細な心がけの積み重ねこそが、ストレスになりにくい食事法の構築につながっていくでしょう。そして、それらが、今よりも自分らしい時間、そして人生につながっていくと信じています。 この味噌汁カレンダーは、あくまでも一例です。 自分の体調や気分に合わせて、お好みの具材でアレンジしてみてはいかがでしょうか? ライター/石松佑梨(管理栄養士)
石松佑梨